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名古屋ウイメンズマラソンを取材。

3月6日に名古屋に帰ってきて最大のミッションが名古屋ウイメンズマラソンの取材でした。

そのレース当日、5時起床。
スタートが9時10分なので8時までにナゴヤドームのメディアセンターに入りたい。
6時57分、新川橋発の電車に乗りたい。
朝のルーティーンを「サンデーLive!!」を見ながら済ませ、「東京応援宣言」の最後まで見ずに出発しました。

家を出たら天気は回復していましたが、風が強い。
昨日のスポーツニュースで野口みずきさんが、
「記録が出るかどうかは、コンディション次第」と語っていましたが、今日は厳しいレースになりそうです。

2018年のレースでは、単独の女子マラソンとしては世界最高の2万1,915人が参加した名古屋ウイメンズマラソン。ギネスでも認定されるほどの参加者を誇りますが、コロナ禍のため昨年は一般の部は中止、今年も参加者を5000人に絞っての開催です。
以前は、金山の駅からナゴヤドーム前矢田行きの地下鉄に乗るのが大変でした。しかし、今日は座っていけたし、途中の栄あたりからは満員になりましたが、ともかく人出は少ない。感染対策は万全と見ました。

8時少し前にメディアセンターに到着。
受付でて指の消毒、体温測定、健康調査カードを出して入場します。
メディアの数も、新聞社も1社2名と数を制限しており、例年に比べるとメディアセンターも閑散としていました。

9時10分。エリートの部と一般フルマラソンが一斉にスタート。
向かい風が吹く中、早いペースでレースは展開しました。第1グループの設定ペースは、3分20〜21秒。ところが実際には、3分16秒ペース。2時間19分台も期待出来るペースです。
ただ、3kmすぎには第1グループはペースメイカー4人を除くと、持ちタイム1位の町田瑞生、佐藤早也加、上杉真穂、福良郁美の4人になってしまいました。
期待の岩出玲亜、小原怜は最初から1km3分25秒のペースの第2グループに埋没。後半、追い上げていこうという作戦なのでしょうが、これでは勝ち目はない。最近、有力ランナーが、最初から第2グループのペースメイカーについていこうかという傾向が強いのですが、あまり感心できる姿勢とは言えません。

第1グループは、5km16分34秒。第2グループは17人の大集団です。
ナゴウイマンズは、何度も走る方向を変えてコースが設定されています。つまり、おいかず、向かい風がコロコロと変わっていく。
その度に体幹の強い松田は、向かい風では上半身を前に倒し、追い風では体を立てて走りぬきます。ペースメイカーを追い抜こうとする勢いです。
10kmは33分02秒。
15kmを過ぎると、松田と佐藤の一騎打ちの様相を呈してきます。第2グループから追い上げてくる選手もいない。この時点で、ほぼ勝負は決まったような感じも受けました。タイムは49分52秒。
20kmは、野口みずきの日本最高記録は1時間5分43秒。やはり風の影響は大きく今日の松田は1時間46秒。
大事な中間点、松田が1時間10分23秒、佐藤は1時間10分24秒。優勝は、完全にこの2選手に絞られました。

23km地点で松田がカーブを利用して佐藤を話しにかかります。佐藤は、付けませんでした。
30km松田が1時間40分27秒で通過。昨年、一山真緒が日本人国内最高記録を出した時のタイムを上回っていました。2位の佐藤とは1分以上の差がつきました。同時にペースメイカーのワンジル・モニカがレースを離脱。松田の単独走になります。
時折、14mの突風は吹いていましたが、1日1300回の腹筋トレーニングを行なっている松田の体幹は強い。自己新記録を目指してひた走ります。

松田の独走は、ナゴヤドームまで続きました。
自己新記録に僅か4秒及ばず2時間21秒でゴールイン。見事に昨年のリベンジを果たしました。
2位には佐藤が健闘よく2時間24分32秒。3位には初マラソンの松下菜摘の2時間26分26秒。松下には新人賞も贈られました。
最初から第2グループを選んだ岩出は16位、小原は18位に沈みました。やはり、先頭グループで中間地点くらいまではいかないと上位入賞は難しいと思います。

記者会見は、昨年はピッチの特設会場で行われたのですが、今年はメディアセンターで開催されました。
日本陸連の尾縣専務理事と瀬古さんの会見、3位の松下はすぐに行われましたが、表彰式が1時から行われたため、2位佐藤、優勝の松田のインタビューはものすごく遅れました。

瀬古さんは、松田の評価について、
「ともかく強いランナーですよ。彼女は東京オリンピックの補欠ですが、もし3人に何かあれば、すぐにでも交代できる力はあるし、準備はしておいてほしい」と語りました。
最後に、松田がリクエスト。
「高橋さん、野口さん、有森さんと写真を撮りたいんですが、いいですか?」
たまたま居た増田明美氏も壇上に上がり、日本女子マラソンのレジェンドたちと記念撮影。どんな商品よりも松田にとっては良い記念になったでしょう。

それにしても、地元大阪が大好きな松田。今年も大阪国際女子に出る予定が、怪我のために大阪を回避。名古屋ウイメンズに出てきての優勝だったわけですが、もし昨年、名古屋ウイメンズに出ていて一山と一騎打ちになっていたら、勝てたんじゃないか。そんな強さを感じました。
昨年は、風もなくマラソンにとっては有利になる小雨でした。瀬古さんも、
「昨年の条件だったら1分半から2分は早いタイムで走れたんじゃないか」と語っていました。
そんな質問を松田にしてみたかったのですが、まあ詮無いこと。やめておきました。

でも、今年の名古屋ウイメンズは、何か一つ感動が足らない。
考えてみれば、今年のレースには、オリンピックも世界選手権の代表権もかかっていないレースでした。
それが、毎年胸を震えるような感動を覚えるのに、今年はそれがありませんでした。

3時過ぎまでメディアルームで仕事をして、名古屋ドームを後にしました。来年も取材できるよう、受付のボランティアの方に、
「今年もお世話になりました」と挨拶して。

帰りは、走り終えた市民ランナーの方たちと金山まで地下鉄をご一緒しました。
5時すぎ帰宅。

今日の東京の新規感染者は239人。依然高止まり。愛知県は24人。なんとか花見を前に収束に向かっています。

そんなスポーツ三昧でした。
<了>

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