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アイスホッケー関東大学選手権開幕日3試合を取材。

マンボウ警戒態勢の東京で、今年は感染対策を十分に行った上で開催に漕ぎ着けた関東大学アイスホッケー選手権。
昨年は新型コロナ禍のため中止。秋は無観客で実施された代替リーグが開催されたのですが、私個人的な取材申請のミスで1試合も取材できませんでした。
久しぶりのDyDoドリンこアイスアリーナでの大学アイスホッケーの取材です。

例年ですと報道入り口は南側ですが、今回は正面の通用口。
まず検温して、手指の消毒。すでに取材申請は事前に完了していたので、簡単にADSカードは手にできました。承諾書にサインして入場。

一般のお客さんも同様に感染対策を十分にほどこして、観戦した座席番号まで記入する「健康チェックシート」を提出。座席も1席置きに座り、マスクは常時着用のためアリーナ内は飲食も禁止という徹底ぶり。これ以上の対策は無いようにも思えました。
選手も密室になりがちなロッカールームの使用は禁止。バックスタンド側にはお客さんを入れず、大きな幕でスペースを囲い、そこの中で着替えなどするという異常な光景でした。
したがって一般のお客さんはホーム側のみの入場です。それでも、久しぶりに観戦できるということで、思っていた以上に多くのファンが来場されていました。

ただ、一つ心配なのはADカードをぶら下げた役員、関係者などが最上段の通路に密になって試合を見ながら談笑している光景が多すぎたことです。
一般の1000円を払って入場されているお客さんは、規定通り座って黙って観戦されているのですが、一部の心無い人たちのためにクラスター化しはしないかと心配です。
ご存知の通り、新型コロナの恐ろしい所は、症状が現れる前に無症状のキャリアの人がウィルスを撒き散らしてしまうことです。私とて、数日後には高熱を発症してPCR検査を受ければ「陽性」になってしまうかもしれません。
そういった状況で、ルールを守らず密になり、試合を観戦しながらマスクを着用しているとはいえ大声で談笑するのは、如何なものか。
チェックシートを収集する学生さんはいたが、そうしたルール破りの人を注意する役員もいない。東京都ではないが「見回り組」を作ってほしいものです。
まあ、開幕日ということで、久しぶりに仲間に会うのは嬉しいし、友情を確かめ合うのも分からないでもない。ただ、今はこういう時です。気をつけることに十分なんてことはない。
対策を十分に練った上での開催だけに、密な状態になって談笑するのは避けたいところです。

500円でプログラムを購入。記者席に着席しました。
すでにAグループ上位1ブロックの1回戦の日本体育大学vs.大東文化大学戦の10分間試合前練習が始まっていました。昨年の特別リーグを見ていないので、全く両チームの特徴はわかりません。
試合直前に日本体育大学の石井和利監督にお会いしました。
「今年は新人6人と少ないですが、まず上位進出を目指していきますので、よろしくおな芸します」とご挨拶いただきました。ここ数年、強豪校から毎年10人以上の好選手を集めていた日本体育。「あんなに良い選手を集めて上手くチーム運営は行くのかな?」と思っていたので、6人は適正だと思います。
ランク8位の大東文化と9位の日本体育、今日一番の好試合が開幕戦になりました。

オールメンバー22人の日本体育のスターティングラインアップは、GK秋山(北海2)。DF佐野(武修館2)、其田(武修館3)。FW寺島(武修館3)、伊藤総(埼玉栄2)、伊藤優(武修館3)。
対するオールメンバー19人の大東文化の先発は、GK丹治(埼玉栄2)。DF菅原(北海道栄2)、河村(八戸商1)。FW林(八戸工大一3)、寺西(埼玉栄4)、坂本(埼玉栄2)。
この試合、両チームのパワープレーの習熟度が勝負の差を分けました。
開始1分29秒、大東文化の森屋(府中工2)がフッキングの販促で2分間退場。最初のショートハンドは無失点で耐えた大東文化。
日本体育も5分35秒に野口(清水3)がとリッピングで、8分58秒には伊藤小太朗(武修館3)がスラシングの販促で相次いで2分間退場になりますが、大東文化はパワープレーを生かせません。
13分33秒、大東文化のオーヒュンジュ(北海道栄2)がエルボーイングで2分間退場。日本体育は、このパワープレーを生かします。14分20秒に伊藤優人、其田と繋いで寺島がゴール、先制しました。
16分43秒にも大東文化は會津(水戸啓明3)がホールディングの反則で2分間退場。ここで再び日本体育は攻撃力ある第1セットを投入。パワープレーでゴールを狙いに行きます。
17分48秒、日本体育のゴールなったかに見えたのですが、VTRを使っての判定に。この判定に時間がかかりすぎました。結局、ゴールは認められず試合は再開されますが、中断が長かったので日本体育はそのまま第1セットを投入。これが効を奏します。
18分34秒、伊藤総のパスを受けた寺島がゴール。2点差として第1ピリオッド20分間が終了しました。シュート数は22-7で日本体育がリードしました。
12分間の整氷インターバルを挟んで第2ピリオッド開始。
しばらく均衡が保たれました。
しかし、再び日本体育はペナルティーでピンチを迎えます。7分24秒に佐々木(埼玉栄2)がインターフェアランスで、8分8秒に伊藤総がホールディングで相次いで2分間退場。今度は3 on 5の第ピンチです。
ここで大東文化はパワープレーを利して反撃に出たいところでしたが、日本体育がうまく広くテトラディフェンスを築き、大東文化のパワープレーを封じます。伊藤総が2分間を経過して氷上に戻ってから4 on 5になるとパワープレーに疲れた大東文化に対しカウンターアタック。10分27秒には日本体育の伊藤優が左サイドから攻め上げり切れ込んでシュート。ショートハンドで3点目を挙げてしまいました。
反撃に出たい大東文化でしたが、11分24秒に寺西がチャージングで、14分15秒に菅原がとリッピングの販促で2分間退場。ショー^とハンドになってしまっては、攻撃力も半減です。
ようやく16分15秒、寺西が坂本に繋いでゴール、反撃ののろしを上げますが、またしてもパワープレーのチャンスに失点(17分31秒、ミキシューン・東北1年が退場中に野口が空いてパスをカットしてゴール)してしまう失態。これでは勝てる試合も勝てません。
それでも
18分13秒、大東文化は宮崎(埼玉栄3)、袴田(八戸工大一1)のダブルアシストで會津がバイタル中央から決めて4-2。2点差として、なんとか最終ピリオッドに勝負の興味をつなぎました。
第3ピリオッドの立ち上がりがすべてでした。
開始40秒、日本体育の伊藤優人のパスを受けた寺島が左から右に流れながれ倒れこみながらシュート。5-2とリードを広げ勝利に大きく広がりました。
それでも大東文化には、反撃のチャンスがなかったわけではありません。
9分21秒、日本体育の伊藤優がスラッシングの反則で2分間退場。
12分6秒、日本体育の清水がチェッキングヘッドの反則でミスコンダクトペナルティー10分間退場(これはいけません。危険な反則です)、2分間退場は伊藤小太朗が代行しました。
ここでもパワープレーを生かせなかった大東文化。勝機は遠のきます。
ピンチの後にはチャンスあり。
15分17秒、伊藤優人が右サイドから切れ込んでGKと1対1。日本体育は勝利を決定づける6点目をゲットしました。
15分28秒、大東文化のリーヒョンレ(北海道栄3)がチャージングの反則で2分間退場。
日本体育は、このパワープレーを利して16分46秒、松永(日光明峰2)、水戸部(北海4)と繋いで佐野(武修館2)がゴール。7-2としてゲームの幕を引きました。
ここで、ようやく大東文化がタイムアウトを取りますが、遅きに失しました。
午後3時11分、タイムアップのブザーが鳴りました。
総シュート数は71-20。妥当な結果であった試合でしたが、パワープレーで3点、キルプレーで1点、キルプレー開け直後に1点とスペシャルプレー関連で6点中5点あげた日本体育の試合巧者ぶりが見えた一戦でした。昨年のチームを見ていないので、なんとも言えませんが、一昨年の日本体育はパワープレーがそれほど得意なチームではありませんでした。今日のような実力均衡な相手に対してパワープレーを生かせるのは、相当なチーム力の向上があったと思います。今後の活躍が楽しみです。

第2試合は、ランキング5位の法政vs.ランキング14位の神奈川の対戦。これだけランクが開いた同士のチームの対戦では接戦を予想するのが難しい。せめて10点差が開き促進ルール(ゴールとペナルティー以外は時計が止まらないルール)に入らないことを祈るばかりです。
オールメンバー22位の法政のスタメンは、GK柏原(苫小牧東3)。DF床(明治学院東村山1)、栗原(日光明峰4)。FW古川(埼玉栄3)、荒井(埼玉栄2)、安藤(駒大苫小牧3)。DFの床勇大可くんはスマイルジャパンの床姉妹の弟さんでしょうか?
対するオールメンバー21人の神奈川の先発は、GK西田(白樺学園3)。DF本田(水戸啓明3)、水野(東北2)。FW南山(軽井沢2)、高橋(北海1)、吉原(水戸啓明2)。
開始早々から法政の攻撃が全開します。
48秒には荒井のパスを受けた高橋(苫小牧東4)がゴール、先制します。
1分31秒には荒井、安藤のダブルアシストで高橋がゴール、2-0。
5分18秒、法政の山崎(清水2)がとリッピングの反則で2分間退場。押され気味の神奈川は最初の得点チャンスでしたが、パワープレーを生かすことができません。
5 on 5に戻ってからしばらく均衡が保たれましたが、再び法政の攻撃が火を噴きます。
11分32秒、栗原のパスを受けた荒井がゴール、3-0。
14分48秒には渡辺(駒大苫小牧2)、高橋と繋ぎ伊藤俊(北海4)がゴール、4-0。
17分7秒、古川のアシストで安藤がゴール、5-0。早くも促進ルールに入りそうな雰囲気で第1ピリオッドは終了します。シュート数は26-2と法政があと王しました。
12分間の整氷インターバルを挟んで第2ピリオッド開始。
51秒、神奈川の本田がフッキングの反則で2分間退場。このショートハンドは守りきった神奈川。
3分24秒、法政の高木(駒大苫小牧1)がエルボーイングで2分間退場。しかし、神奈川はパワープレーのチャンスでしたが、神奈川の松坂(八戸商4)もクロスチェッキングの反則で2分間退場。4 on 4になってしまいます。
このシチュェーションで法政は5分19秒、床、栗原と繋いで古川がゴール。6-0。そして法政の高木がペナルティボックスを出て氷上に戻り逆にパワープレーになった時間の5分32秒に古川、高木のダブルアシストで安藤がシュート。7-0。実に効率の良い2得点でした。
一矢報いたい神奈川でしたが、6分35秒に高橋(北海1)がチャージングの反則で2分間退場。ショートハンドになっては得点が遠い。
チャンスを逃すと法政に得点機がやってきます。
10分8秒、高木のアシストで山崎ががゴール、8-0。
14分52秒にも伊藤俊(北海4)のパスを受けた北川(北海1)がゴール。記念のパックが贈られます。
その後、ファールゲームに陥り、神奈川の南山、法政の北川、床が相次いでペナルティーボックスへ。床は第3ピリオッドにペナルティータイムを積み残して第2ピリオッッドが終了します。シュート数は21-6と法政が大きくリード。
大会規定の促進ルールに入るまで残るは1点。
しかし、法政は床、金子(駒大苫小牧4)が、神奈川の関(日光明峰4)がペナルティーボックスへ。中なか両チーム落ち着いて攻撃態勢に入れない展開。
ようやく8分30秒、法政は砂岡(清水2)のアシストで高子がゴール。ついに10-0と10点差が開き、時計が止まらず(ゴールとペナルティーの直後だけ一瞬時計は止まります)試合は進行していきます。
8分58秒、神奈川の本田がホールディングの反則で2分間退場となりますが、さすがに法政の気が抜けたのかパワープレーは生かせずノーゴール。
しかし11分18秒に法政は伊藤、北川のダブルアシストで山崎がゴール、11-0として試合を締めました。
その後、時計は止まらず、午後5時38分タイムアップを迎えました。
総シュート数80-8。法政が実力通り完勝した試合でした。

第3試合は、ランク10位の青山学院vs.ランク4位、優勝候補の一廓・東洋の対戦になりました。
好選手をリクルートしながら少数精鋭のため、なかなか上進出を果たせないでいる青山学院ですが、今日のオールメンバーは18人。徐々に戦力は充実しつつあります。強豪・東洋に対してどこまで戦えるか。一つの試金石となる試合でした。
青山学院のスタメンは、GK西村(日光明峰4)。DF遅塚(苫小牧東2)、相澤(軽井沢2)。FW佐藤(清水3)、漆畑(埼玉栄2)、高山(日光明峰3)。スクールイメージは高いものの、大学側は体育会に対しても成績には厳しいという話を聞いています。それが人気が高い大学にも関わらず、選手数が少ない原因になっているかもしれません。
対するオールメンバー21人の東洋の先発は、GK佐藤(白樺学園2)。DF福田(日光明峰4)、石田(武修館3)。FW久米(駒大苫小牧4)、中島(駒大苫小牧2)、宮田(白樺学園3)。
開始早々の2分3秒、東洋の橋本(駒大苫小牧2)がペナルティーで2分間退場。青山学院は最初のパワープレーのチャンス。
ところが攻勢に出る青謝学院ですが「取ろう取ろうは取られの元」というのも勝負の鉄則。2分13秒、東洋の中島が前がかりになる青山学院の裏をかきパスカットからカウンターアタック。見事に決めきり東洋が先制します。
反撃に出たい青山学院でしたが、藤本(光泉3)、高橋(埼玉栄1)が続けてペナルティーボックスへ。ショートハンドになってしまっては格上の東洋からゴールを奪うのは難しい。なんとかキルプレーを耐えて望みをつなぎます。
しかし、17分58秒にも深谷(日光明峰4)がとリッピングの反則で2分間退場。東洋、さすがに3度目のパワープレーはきっちり決めました。
18分41秒、東洋はパワープレーを利して福田(日光明峰4)、中島と繋ぎ宮田(白樺学園3)がゴール、0-2とリードを開きます。
このまま第1ピリオッドは終了。シュート数は5-28。青山学院GK西田の好守が目立ちました。
12分間の整氷インターバルを挟み第2ピリオッド開始。
開始早々の33秒、東洋の宮田がインターフェアランスの反則で2分間退場。
青山学院は2回目のパワープレーのチャンスを生かします。
1分40秒、漆畑、小野寺(苫小牧東1)と繋いで佐藤がゴール、一矢を報います。そして1-2として勝負の興味を繋ぎました。
しばらく均衡が保たれましたが、10分過ぎから東洋の攻撃が爆発します。
まず10分42秒、石田、福田のダブルアシストで橋本がゴール、1-3。
たたみ込むように10分51秒、小堀(白樺学園4)のパスを受けた前田(白樺学園3)がゴール、1-4。
12分47秒の青山学院・遅塚のフッキングの反則で生じたパワープレーは生かせませんでしたが、16分31秒の太田(清水2)のとリッピングで生じたパワープレーは生かします。
16分42秒、阿部(駒大苫小牧3)がノーアシストでゴール、1-5とリードを広げ、第2ピリオッドを締めました。シュート数は1-26。徐々に実力差が出てきました。
第3ピリオッドのフェースオフで青山学院の園田がパックを外に出してしまうディレイド・オブ・ゲームス2分間退場。珍しいシーンでした。
このキルプレーは、なんとか耐えた青山学院でしたが、徐々にディフェンス力が削がれていきます。
4分34秒、宮田、久米のダブルアシストで中島がシュート。1-6。
ここで青山学院は、好守のGK西村を控えのルーツ・トリスタン(バンフ・コミュニティー・ハイスクール/CAN 2)に交代します。
6分23秒に青山学院は遅塚がハイスティックの反則で2分間退場。ショートハンドになっては反撃のチャンスはありません。
余裕のできた東洋は、伸び伸びとプレーし出します。
9分45秒、前田のパスを受けた藤原(武修館3)が左サイドから切れ込んでシュート、1-7。
13分14秒にはゴール前の混戦を川岸(八戸工大一2)がパックを押し込みゴール、1-8。
13分59秒には久米のパスを受けた中島がゴール。中島はハットトリックを達成、1-9。
その後、青山学院も踏ん張り、なんとか促進ルールの屈辱を味わうことなく試合は午後8時14分に終了しました。
総シュート数は、9-88と東洋が大きくリード。東洋、新しいシーズンを好スタートで発信しました。

外は春の嵐。雨の中、自転車で帰宅。
久しぶりのアイスホッケー3試合の取材。少々、疲れました。
明日もアイスホッケーの取材があるので、早めに夕食をとり、早めに床に就いたスポーツ三昧でした。
<了>

{結果}
日本体育 7-2 大東文化(2-0、2-2、3-0)
法政 11-0 神奈川(5-0、4-0、2-0)
青謝学院 1-9 東洋(0-2、1-3、0-4)

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