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東京オリンピック2021が閉幕。どこの国でやっていたのか分からないオリンピックでした。

東京オリンピック2021も最終日を迎えました。
今日は日曜日なのですが、いつもの「サンデーLive!」「サンデーモーニング」「ワイドナショー」のはしご視聴とはいかず、男子マラソンにチャンネルを合わせます。

女子マラソンは1時間前倒しで行われたマラソンですが、男子は予定通り7時スタート。
アメリカに有力選手がいないためか、男子は早く終わるからか、どんな理由なのかわかりません。
気温も女子の時よりも低いようでしたが、台風9号の影響か風が強く、体感温度は低かったようです。

男子マラソンは「オリンピックの華」と言われます。
もともとマラソンは、近代オリンピックの父クーベルタン男爵考案のスポーツ。1896年に第1回オリンピック開催の際、ソルボンヌ大学のミシェル・ディアバル教授が、マラトンの故事をクーベルタンに伝えたところ、男爵が、
「それではマラトンの古戦場からアテネまでの長距離レースをやろう」ということで生まれた種目です。
今回は106人のランナーがエントリーしました。

日本は、第5回ストックホルム大会に初出場以来、欠かさず選手を出場させ、何度も金メダルに近づいていますが、まだ優勝はありません。唯一、1936年のベルリン大会で孫基禎が優勝しているのですが、彼は当時日本の植民地になっていた朝鮮半島の出身者で純粋な日本人とは言えません。したがって日本人ランナーは、女子は2回優勝していますが、男子は優勝なし。毎回、優勝が期待されます。
今回も、大迫傑、服部勇馬、中村匠の3人が挑みました。

レースは、前日行われた女子マラソンと同じような展開になりました。
ケニアの世界最高記録ホルダーでリオ五輪金メダリストのキプチョゲを中心に大集団を形成。ペースの上げ下げが行われ、少しづつ選手がふるい落とされていく展開になりました。
日本選手は、中村が前半で少しづつ遅れだし、大迫と服部が先頭グループに。
しかし、服部も20kmすぎからじわじわと遅れだし、残るは今回のレースで現役引退を発表した大迫一人に(しかし、オリンピックの直前に引退を発表する必要があったのか?)なりました。
大迫は、日本最高記録を樹立したり、それなりにスター性はあると思いますが、一度もマラソンで優勝したことがなく、どうも勝負弱い面もある。そこに来て引退表明。どうも好きになれません。

30.6kmすぎキプチョゲがスパート。結局、そのまま逃げ切ることになります。
大迫は2位集団に食らい付きたいところでしたが、世界のスピードについていけませんでした。
それでも、8位にまで下がりましたが、落ちてくる2選手を追い抜き、2位グループ4人に肉薄しましたが、それ以上は上には上がれませんでした。
1位はキプチョゲ(ケニア)2時間8分38秒。アベベ(エチオピア)、チェルピンスキー(東ドイツ)に続き3人目のオリンピック連覇達成者になりました。
2位はブギーレ(オランダ)、3位はアブト(ベルギー)。ゴール直前にチェロ(ケニア)を躱してのメダル獲得になりました。2人とも難民で新しい国でメダルを獲得しました。
大迫は6位。有終の美と言えるのかどうか。中村は62位、服部は73位。MGCで代表権を得た二人は惨敗と言っても過言ではありません。
大会直前にご長男を亡くされた瀬古利彦マラソン強化委員長。ご心労のことと思いますが、是非MGCの評価の方よろしくお願いしたい。女子も同じような結果でした。

しばらくすると女子バスケットボール決勝が始まります。
準々決勝のベルギー、準決勝のフランスと格上チームを「低よく高を制す」で破ってきた日本女子。オリンピック6連覇54連勝中のアメリカに挑戦しました。
2015年、韓国光州で行われたユニバーシアードで、日本女子学生代表は、アメリカ女子学生代表に勝てそうになったことがありました。その時は、日本の3点シュートをほとんど決め、アメリカのシュートが外れて大接戦になりました。それでも最後はアメリカが勝ちました。私は、
「今日のようなアメリカに勝たなければ、日本はいつアメリカに勝てるんだ」と思ったことがあります。結局、その日の日本は、フリースローを簡単に落としたり、ゴール下の決めなければならないシュートを何本か落としたりして自滅したのです。だから、千載一遇のチャンスは日本にもある、と思ってテレビの前に座りました。
アメリカは、さすがに強い。日本のシュートをことごとくブロック。3点シュートもなかなか打たせてもらえません。日本は研究されていました。
前半は39-50と11点差で終了。これでも上出来だと思えました。
アメリカは、1Q10分に25点を挙げる理想的なゲーム展開。バスケットボールは点の取り合いが本来の形ですから、これは本当に理想的な試合運び。相手を1Q20点以内に抑えれば勝てるのです。
第3Qを終えて56-75。まさにアメリカのペース。
第4Qに入ると、アメリカはメンバーを落とし、ようやく調子の出てきた日本が初めて試合をリードしましたが、時すでに遅し。19-15でスコアでは上回った日本でしたが、第3Qまでの得点差が勝負に現れました。ファイナルスコアは75-90。15点差でアメリカの軍門に下った日本。銀メダルに終わりました。
しかし、このバスケットボールでよく戦いました。トム・ホーバス監督の下、ものすごいトレーニングをしてきたと言います。黒人系選手を2人加えるなどラグビーの日本代表に似たところがあったと思います。ただ大黒柱の渡嘉敷来夢を負傷で欠いたのは痛かったと思います。もちろん、渡嘉敷がいないことでの頑張りはあったと思いますが、彼女がいたらアメリカとも、もう少し戦えたかもしれません。
この好成績を、ぜひ今後のアジア、世界選手権、オリンピックにつないでいってほしいと思います。1回だけの銀メダルでは、仇花になってしまします。
今後も日本女子バスケの活躍を刮目して待ちたいと思います。

そのあと、自転車女子オムニアムを見ました。
この種目、世界レベルの大会で何度も日本の梶原悠未が優勝しており、金メダル有望種目。
1日で異なる4種目を行い、その総合点で成績を決める比較的新しい種目です。
梶原は3種目目まで2位。最後のレースで逆転も可能でしたが、最後のレースで自分と1位の選手を電光掲示板で順位を確認しようとした一瞬の隙に落車。金メダルを逸しました。それでも再びレースに戻り、完走して見事に2位を死守しました。
梶原は、母と2人三脚でトレーニングを積み、金メダルはなりませんでしたが、銀メダルを獲得しました。

室内は暑いし、ほぼオリンピックも終了。残るは閉会式だけになったので、駅前のマックまでお茶に。

閉会式は、午後8時から。たっぷり夜の帳が下りていました。
開会式は、205の国と地域の更新だけが目立ち、直前のゴタゴタもあり、オリンピック憲章で定められたプロトコール以外の演出は悲惨なものでした。
行進曲もプラカードもパッとしない。マスゲームもマンパワーが感じられない。印象に残ったのはピクトグラムのパントマイムくらい。それも手づくり感ばかり目立ちました。
聖火リレーは、間延びしていたし、最終点火があまりにお粗末。迫力全くなしでした。
閉会式は、少しは準備もできただろうし、何方かと言えば開会式よりも閉会式が好きなスポーツ三昧。ちょっとだけ期待していました。

午後8時。電光掲示板で振り返りVTRが流され、セレモニー開始。
花火が上がって、秋篠宮殿下がバッハIOC会長に伴われ入場。続いて日本国旗が入場。宝塚歌劇団の君が代斉唱で形容されます。日本で行われる国際スポーツ大会では、定番ですね。すでに五輪旗は形容されています。
そして古関裕而作曲「オリンピックマーチ」で参加国・地域の旗が入場。やはりマリオの音楽より古関さんの行進曲が好きです。側による丸い輪ができ、続いてその外に選手・役員たちが思い思いに入場。マスクをしていない選手も多く、それに「蜜です」。
電光掲示板にはオリンピックのモットー「より速く、より高く、より強く、そいて共に」が映し出されます。
光の粒が降ってきて、再び空中に浮遊。オリンピックのシンボルを作り出します。

東京スカパラダイス・オーケストラが「上を向いて歩こう」「鬼滅の刃」など演奏。
続いて、次回開催国のフランスに敬意を表してか「愛の讃歌」をmiletが歌唱。最後は「よろこびの歌」っへ。

9時、IOC憲章に基づくプロトコル通りギリシャ国家の演奏(世界で一番長い国家ってしていました? 歌詞が100番以上あるそうな)と国旗掲揚。
そこからマラソン女子と男子のメダルセレモニー。
今回の会期中に選ばれたアスリートIOC委員の紹介。太田雄貴(フェンシング)、カヤック(ケニア)、パラグリーン(イタリア)の1氏でした。
ボランティアの人々の活動VTRが流れ、新IOCアスリート委員がボランティアの代表に花束の贈呈。

和太鼓が叩かれ、日本各地からVTRで特色ある音楽と舞踊が紹介されます。
アイヌ古式舞踊、エイサー、西馬音の盆踊り、郡上おどり、最後は東京音頭。なんで踊り手と音曲を国立競技場に呼んで演じないのか?
東京音頭だけLiveで演奏されましたが、この時だけ外国人選手が少しだけ乗っていたような感じ。

9時35分、東京からパリの引き継ぎ式が始まります。
伝統のアントワープ旗が小池都知事からバッハIOC会長へ、そしてパリ市長のアンティ・イタルゴ女史にて渡れます。フランス国家「ラマルセイェーズ」が演奏され、三色旗が形容されます。宇宙船からフランス人飛行士がサックス演奏。お洒落です。
パリからライブ中継。すでに帰国しているフランス選手が三色旗を振っている。エッフェル塔の下の広場は数万の人で埋まっている。小池さん、思わす「蜜です」と言ったのか?
フランス空軍が見事に赤・青・白の三色を青空に描きます。今回のブルーインパルスの薄い五輪とは違って鮮やかでした。
パリのデモンストレーションVTRも見事。BMXの自転車が屋根の上を走り回ります。次回は、パリの名所が会場に使用されるとか。東京のハコモノ遺産とは違います。
「ありがとう東京 メルシー東京 Paris2024」の文字。
東京スカイツリーの映像でVTRは終わりました。

橋本聖子OOC会長の挨拶、そしてバッハIOC会長の閉会宣言。
「オリンピックの伝統に基づき、4年後」というべきところが「3年後」となったのが今回のオリンピック憲章違反。
阿部詩他各大陸の代表選手と難民選手団の代表が登壇、オリンピック旗が効能されます。
午後10時10分、聖火が納火。なぜか大竹しのぶと子どもたちが登壇し、宮沢賢治の詩が歌われます。
これがひょっとして復興五輪を表しているの?
「花は咲く」くらい歌えないのか?
開会式といい、閉会式といい、「東日本大震災復興五輪」は、ついに登場しなかった。
巨額の復興費をオリンピックのハコモノに費やし、その箱にも客を入れず、インバウンドのメリットもなし。これが「東京2021」の正体でした。「東京2020」はまやかしに終わりました。

ドビューシーの「月の光」が演奏されて聖火が消えます。これも次回開催国フランスへのリスペクト?
パラリンピックの予告VTRが流れ、花火が上がって電光掲示板には「ARIGATO」。1964年の時は
「SAYONARA」。そして「蛍の光」で、日本女体育大学の女子大生がハンカチを振って選手を送りました。スタンドの7万の観衆も白いハンカチを振り、選手との惜別を惜しみました。
それを見て、当時10歳の少年は、家族の目も気にせず号泣したものでした。
今回、そう言った演出は一切なし。涙も一滴も出ず。

22時20分、閉会式の放送が終わりました。
何の未練もなく、どこの国でやったのかもわかりません。

東京オリンピック2021の印書は後日ということで。
東京都の新規感染者は5日連続の4000人越えの4066人。菅さん、小池さん、どうするんだよ。

そんなスポーツ三昧でした。
<了>

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