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アジア競技大会15日目、サッカー男子決勝の日韓戦、ホッケー男子決勝を取材。

ジャカルタ・パレンバンで熱戦を繰り広げてきた第18回アジア競技大会も残すところ2日。
明日は閉会式とトライアスロンの混合リレーがあるだけですから、実質今日が競技の最終日です。
各競技決勝戦が一斉に行われます。

昨日、MPCで東京アイスホッケー連盟のHPを覗いていたら、秋の関東大学リーグ戦がきょう開幕するとか。Div.ⅠグループAの開幕は来週だそうですが、もう秋なんですね。今日からは9月でした。

昨夜は気のいいいホワイトホースの運ちゃんにメーターを倒してもらい、道も迷わず10万ルピア札を1枚出したら2万ルピア札を2枚おつりにくれました。メーターは5万5000くらいでしたからまともです。

今日は6時45分起床、検温・血圧測定(異様に高かった、昨夜のカップ麺がやばかったかも。塩分摂りすぎです)、入浴、朝食、歯磨き、投薬と朝のルーティーンを済ませて8時45分にホテルを出ます。
土曜日なのにホテル周辺は大混雑。片道通行3車線の逆側にホワイトホースTAKISIが止まってくれたのですが、なかなか横切れず。運ちゃんが下りて迎えに来てくれました。もう、これはチップ大判振る舞いですよ。
メーターを倒してくれて、都心に入ると道は空いていました。やはり土曜日です。
メディア入り口の9番ゲートに横付け。メーターは6万台でしたが、10万ルピア札をだして、
「コンプリートだった、お釣りは結構です」というと、とっても喜んでくれました。
こういう1日のスタートは気持ちがいいです。

MPCに9時15分着。さっそくPCを広げてメールの確認、作業。
昨夜優勝したホッケー女子の日本代表は、今日帰国し、夕方成田空港で優勝記者会見を開くとの事。一時も停滞はできないんですね。昨日の優勝は、もう過去の事です。
11時からカンファレンスルームでは、日本選手団の山下泰裕団長の締めの記者会見があるようですが、サッカーの会場に早く行きたいので、欠席です。
パサンカリ・スタジアム行は11時と1時の2便あるようですが、韓国メディアが異常に多いので早めに現地に行き記者席を1席確保しないと、準決勝の時のように死に席で取材しなくてはなりません。
せっかくの決勝戦ですからね。

そんなわけで、今日はサッカーで1日潰れそう。もし、早いメディアシャトルで帰ってくれば、ホッケー男子決勝の日本vs.マレーシア戦が途中から取材できるかもしれません。

10時45分、メディアシャトルに乗るため9番ゲートに向かいます。
シャトルバスが来たのは11時5分。出発は11時15分。ほぼ満席です。
インドネシア、というかジャカルタの道路事情は最悪です。ともかく車が多すぎる。そんなに豊かな国なのかな、と不思議になります。そしてバイク。車と車の隙間にはびっしりバイク。これでは渋滞しても仕方ありません。今日のように地方に行くと高速道路を降りたらおしまいです。信号は少ないので、我先という感じで、景観でもない人が私設の交通整理をしています。
だから、もう独力でパサンカリのスタジアムに来たりするのは無理。今日が最後の取材になると思います。
それにしても今日は警備が凄い。警官がたくさんいるし、マシンガンを持った兵隊さんもいる。何か爆破予告でもはいったのでしょうか?

12時30分頃スタジアムに到着。一目散にメディアトリビューンに上がり、1席確保、それからサブメディアセンターへ。韓国のスチールカメラマンの気合が凄くて、AFPのシールが貼ってある机に座って作業しています。ご丁寧に名刺まで置いてある、本来SPCにリザーブの制度は無いはずですが……。個人情報の管理は大丈夫?

メディアランチが食べられなかったので、ストックしてあったジャムパン、クッキー、ピロシキなど水筒に入れたコーヒーで喉を潤しながら食していました。

午後3時、3位決定戦、ベトナムvs.アラブ首長国連邦(UAE)戦が始まります。なくてもいい、という声もありますが、せっかくジャカルタまで来ているのだから経験を積むのもいいかも。それに銅メダルの節約(やらないと両チーム登録選手全員に銅メダルをあげないといけない)という意味では、意味があるのかも。

準決勝の」敗戦から中2日。モチベーションを上げるのも大変かもしれません。ベトナムは4人、UAEは5人メンバーを変えてきました。
ベトナムはポゼッションサッカー、UAEはカウンタ狙いのロングパスを出しカウンターを狙います。UAEは決勝トーナメントに入り2回PK方式で勝ち上がったおりコンディションは良くありません。1度カウンターを出すと、しばらく走りこんだプレーヤーは使いも仁なりません。
それでも18分に先制したのはUAE。アルハシミがミドルを決めます。
27分、ベトナムも右から崩しUSEゴール前を細かくパスをつないで左からヌグエンガがゴール。同点に追いつきます。
1-1のまま前半は終了。
後半に入るとUAEが全く動けなくなります。が、ベトナムのシュートをGKアルシャムシが何度もファインセーブ。得点を許しません。
スコアレスのままアディショナルタイム4分47秒、キム主審がタイムアップの笛を吹きます。大会規定により、3位決定戦は延長なし即PK方式。銅メダルはペナルティーシュートアウトに委ねられます。
こうなると今大会2回もPK方式で勝ち上がっているUAEが有利。後攻ながら4人全員がきっちり決め。ベトナムの2番手、5番手の失敗により4-3でUAEが勝者扱いになり、銅メダルを獲得しました。

そして午後6時30分キックオフの決勝戦は、日韓戦になりました。
最近、A代表の日韓戦がすっかり少なくなりました。昔は1年に一度ホーム$アウェーで行われていたのですが、最近はめっきり少なくなりました。最近は、昨年暮れの東アジアサッカー選手権。日本はホームで大敗を喫し、ハリルホジッチ監督退任の遠因にもなりました。それ以来のタイトルがかかった日韓戦です。
韓国サポーターの気合が入っています。ブラバン含めて大量のレッドデビルを送り込んできました。ほぼアウェー状態です。

キックオフ1時間前に気分転換と思ってサブメディアセンターに戻りスタートリストをピックアップ。
U-21日本代表のスターティングラインアップは、GK小島(名古屋U18)。DF原(市立船橋)、立田(清水ユース)、板倉(川崎U-18)。MF渡辺(東京ヴェルディユース)、松本(昌平)のダブルボランチ、右翼が長沼(広島ユース)、左翼が杉岡(市立船橋)、2シャドウが三好(川崎U-18)、岩崎(京都橘)。FW上田(鹿島学園)。3:4:2:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先。高体連出身者が5人、クラブ出身者が6人です、
対する韓国の先発は、GKジョン・ヒョンウー。DFキム・ミンジュアエ、チョウユミン、キム・ミンジュ、キム・ジンヤ。MFリ・ジンヒュン、キム・ジュンミュンのダブルボランチ、右翼がフワン・ヒチャン、左翼がソ・ヒンミン、トップ下がフアン・インベム。FWファン・ウイジョ。4:2:3:1の布陣です、さすがに決勝戦は3トップでは来ませんでした。
午後6時30分、U-21日本のキックオフで試合開始。

開始早々から韓国が持ち前のスピードを生かして攻勢に出ます。
ただ、アタッキングサードに入るまでのスピードは滅茶苦茶速いのですが、そこからのパス、クロス、シュートの精度がそれほど高くなく、それほど怖くはありませんでした。
U-21日本は、韓国のスピードに戸惑った感はありましたが、3バックとMF両翼の長沼、杉岡のサポートで、韓国にチャンスらしいチャンスは作らせませんでした。
13分、韓国は右サイドからスルー、対応に出たGK小島をかわしてゴール前にクロスを出しますが左から詰めた選手が間に合わずゴールキックに。
23分にもスルーを受けたフアン・ウイジョがシュートしますがGK小島がセーブ。
24分、U-21日本の板倉がロングシュートを放ちますが上に外れます。でも攻められっぱなしの印象は良くないので、遠目からのシュートも効果的でした。
28分、日本は三好が右サイドから切れ込んでシュート、韓国GKジョン・ヒョンウーがセーブ。前半の後半からU-21日本の攻撃も遅まきながら出るようになりました。
前半のアディショナルタイムは1分7秒。AFC最高レベルのアジズ主審(ウズベキスタン)がハーフタイムを宣します。

後半、前半飛ばしすぎたのか、韓国の勢いが徐々にそがれていきます。
しかし、チャンスは作ります。19分ゴール前のフリーのシュートを右に外したり、45+2分にもソ・ヒンミンが蹴ったコーナーキックをチョ・ユミンがヘディングシュートを右に外したり。日本は韓国のシュートの拙さにも救われました。
U-21日本代表っは、チャンスらしいチャンスが作れませんでした。選手交代もなし。韓国は後半12分にMFキム・ジュンミンをリ・センモに、43分にMFリ・ジンヒュンをジョン・ユンホに交代しチームを活性化させていきますがゴールが奪えません。
3分9秒のアディショナルタイムで90分間の試合はスコアレスドロー。大会規定により15分間ハーフの延長戦に入ります。

ここまでくれば、もう気力の問題でしょう。
ようやく森保監督(日大長崎)が動きます。延長頭からMF杉岡を遠藤(横浜FMユース)に交代します。
延長前半1分、U-21日本の腹が右からシュートを放ちますが右に外します。千載一遇のチャンスを逃しました。
すぐ韓国も反撃、カウンターアタックから右サイドからクロス、これが日本左ポストに跳ね返るピンチ。しかし、このクロスも枠には収まりません。
そしてついに均衡が破れる時が来ました。延長前半4分、キム・ミンジャのスルーを受けたソ・ヒンミが右にパス、これを後半途中にピッチに立ったリー・センウーが右45度からシュート。ついにU-21日本の堅陣を崩しました。
延長前半9分、森保監督が2枚目の交代カードを切ります。長沼に替えて初瀬(ガンバ大阪ユース)をピッチに。DFラインのサポートから前線の攻めまで負担の大きかったMF両翼を替えました。
しかし、韓国は攻撃の手をゆるめませんでした。延長前半11分、不用意なU-21日本の反則(それもゴールライン近くです)で得たFKをソ・ヒンミンが蹴り、これをファーで待ち構えたフワン・ヒチャンがヘディングシュート。残り19分間で決定的な2点のリードを奪ったのです。
延長前半のアディショナルタイムは2 分12秒。攻守のサイドを交代します。
延長後半1分、森保監督は岩崎を旗手(静岡学園)に交代。なんとか攻撃の糸口を見出そうとします。
こうした最後まで諦めない姿勢は、選手にも浸透しました。延長後半10分、初瀬の蹴ったコーナーキックを上田がヘディングシュート。上田、今大会よく森保監督の起用に応えました。点が欲しい時にスタメンでも途中出場でもゴールを挙げます。凄い選手を鈴木監督(鹿島学園)は育てました。
監督は残り時間5分、GKジュン・ヒョンウーがケガに振りして倒れたり、延長後半の15分にはFWファン・ウイジョをDFファン・ヒョンスに替えたり、15+2分にはソ・ヒンミン主将をマ・サンホに替えたり(延長戦に入ったときのみ4人交代が可能)。思い切り時間稼ぎをしました。
アディショナルタイム2分54秒、ついにタイムアップの笛を迎えました。

U-21日本、よくぞこの戦力でここまで来ました。
韓国は、アジア競技大会で優勝したメンバーは、徴兵免除になるほか生涯年金も保証されます。それに対して日本は、それほどモチベーションをあげるご褒美はありません。メンバーのほとんどがJリーグ下位のチームの選手か、出場機会の少ない選手。GKは2人とも学生です。普通にサッカーをやって最後は宿敵・韓国に力負けしました。悔しいが仕方がありません。
それでも、昨年のU-20ワールドカップ韓国では、まったく覇気のないチームだったのに、今日は試合前の練習で声が出ていました。進歩はしているのです。

表彰式を見届け、メディアシャトルに向かいました。
敗軍の将、兵を語らずです。森保監督から今日話しを聞いても、あまり意味がないと思えたからです。
メディアシャトルは22時出発だということでしたが、22時すぎに隣のバスに移れと。バスは22時15分頃、満員で出発したのですが、スタジアムを抜けるのに1時間かかってしまいました。
結局、MPC近くの9番ゲートに着いたのは日付が変わってから0時45分。
これでは、もう仕事をするのも無理(MPC内の治安が良くないのが不安です)。9番ゲートでタクシーを捕まえホテルに帰ったスポーツ三昧でした。
<了>

{結果]
サッカー男子3位決定戦
ベトナム 1-1 アラブ首長国連邦(前半1-1、PK3-4)

サッカー男子決勝戦
U-21日本代表 1-2 韓国代表(0-0、0-0、2-0、0-1)

サッカーが延長戦にはいいため、ジャカルタに戻って男子ホッケーの決勝戦、日本vs.マレーシア戦の試合を取材しようと思っていたのですが諦めました。結果は6-6の引き分け、PSシュートアウトの結果3-1で日本がアジア競技大会初の金メダルを獲得したそうです。
ホッケーの取材にいっていれば歴史的な一戦を取材できたようです。まあ、今日は賭けに負けたということでしょうか。
こういうのも総合スポーツ競技大会の取材の醍醐味でしょうか。
(余談)



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