SSブログ

残暑厳しいおり、サッカー3試合を取材。

9月に入りました。最初の日曜日、真夏日が復活。気温30 度越えです。

昨日はアイスホッケー3試合を取材しましたが、今日はサッカーを3 試合取材しました。
まずは、自宅裏の早稲田大学の東伏見グラウンドへ。
11時キックオフ予定の関東リーグ2部の早稲田大学ア式蹴球部FC(早稲田のセコンドチーム)vs.東邦チタニウム戦を取材します。
今季から現役チームで関東リーグ2部に参戦している早稲田ア式蹴球部。厚いシニアチームの壁に阻まれて4分6敗と最下位に沈んでいましたが、オープンドアの時期にトップチームから水野(大津1)、西堂(市立船橋1)らを補強し3連勝に転じ、順位も7位(10チーム中)にまで上げました。ところが前節若手大学OBを主体に構成するクラブチームCriacao Shinjyukuに元気なく0-5と完敗。出直しの試合になりました。伝統ある東邦チタニウムに対し、どこまで戦えるか注目されました。

早稲田大学ア式FCのスターティングラインアップは、GK高田(東山2)。DF水野(大津1)、小山(早稲田実3)、坂本(横浜FMユース3)、監物(清水ユース1)。MF中山(日章学園3)、小野寺≪専大北上3)のダブルボランチ、右翼が小林(高崎2)、左翼が奥野(早稲田実3)、トップ下が金田佑(早稲田実2)。FW宮脇(早稲田実2)。4:2:3:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先、数字は学年。
対する東邦チタニウムの先発は、GK内藤(福島ユナイテッドFC)。DF湯沢(韮崎高)、楠元(カターレ富山)、佐藤貴(九曜FC)、本名(フットワーククラブ)。MF鈴木(アスルクロラ沼図)、工藤(tonan前橋)のダブルボランチ、右翼が川崎(川崎U-18)、左翼が宇都宮(松蔭大)。FW久保(鈴鹿アンリミテッド)、吉田(神奈川大)。中盤ボックスの4:4:2の布陣です。(カッコ内)は前所属先。
早稲田の女子マネの方から正式の「試合メンバー表」を提供いただきました。ありがとうございます。
午前11時、藤倉健レフェリーの笛のした、東邦のキックオフで試合開始。

前節の試合で0-5と大敗した早稲田ア式FCの選手に対し「一矢報おう」とか「ここで活躍して上に上がろう」とかいう気概はないのか、とスポーツ三昧は書きました。今日の早稲田ア式FCは、少しだけ維持を見せてくれました。
試合開始早々から東邦チタニウムが早稲田ア式陣内に攻め込みます。激しくマークに行く早稲田ア式FC。ラフプレーはいけませんが、身体接触が許されるサッカーでは、そうしたマーキングも必要です。
5分、早稲田の行き過ぎたマークで得たフリーキックを東邦の本名がゴール前にクロス、ヘディングシュートしますが早稲田GK高田がキャッチ。
しかし、その1分後にバイタルエリアでボールを拾った川崎が右60度からシュート。東邦チタニウムが先制します。
18分、早稲田は左中間でフリーキックを得ます。小林が直接ゴールを狙いますがGK内藤が易々キャッチします。
24分、飲水タイム。さすがに関東リーグ、ルール通りに運用され1分後に再開。
36分、東邦のコーナーキックのチャンス。本名の蹴ったボールを吉田がヘディングシュート、上に外れます。
38分にも右60度から久保がシュート、上に外れます。
45分、東邦はフリーキックのチャンス、川崎が直接ゴールを狙いましたが、これも上には売れます。東邦のシュートの精度の低さにも救われた感のある早稲田でした。
ア弟子ショナルタイムは「2分」表示。
45+3分、早稲田は右サイドから崩し水野がドリブルからクロス、中に詰めた小野寺がヘディングシュートしますが左に外れます。数少ないチャンスを生かすだけの集中力が早稲田にはありません。
この後、ゴールキックをけってからアディショナルタイム3分28秒、藤倉レフェリーがハーフタイムを宣します。

両チームとも前半と同じイレブンで後半に臨みました。
次の1点をゲットしたチームが大きく勝利に近づくことは明白でした。早稲田としては、先にゴールを挙げ、試合の流れを引き寄せたいところでしたが、痛い2失点目を喫します。
後半12分、早稲田陣内右サイド深くでフリーキックを得た東邦。本名が正確なキックをファーサイドに蹴り、ヘディングで折り返し、そのボールをゴール前で待ち受けた佐藤貴がヘディングで押し込む見事なゴール。喉から手が出るほど欲しかった2点目を得ます。
ここから東邦は規定一杯の5人の選手交代をして新手新手を繰り出します。まず13分、MF川崎を佐々木龍に交代。その直後に東邦は久保がシュートを放ちますが左に外れます。
14分、早稲田もFW宮脇を平田(早大本庄1)に交代。
25分、飲水タイム。ここで早稲田は2人目の交代。MF小野寺を秋元(早稲田実2)に交代。直後に試合が再開されます。
33分、東邦はMF宇都宮を高橋弘(横浜猛蹴FC)に交代。36分にはDF佐藤貴を常盤(FC上田ジェンシャン)に交代。38分にはFW久保を和田≪神奈川大)に交代。
そのまま試合は終盤に。このまま無得点に終わるかと思われた早稲田でしたが、45分に奥野が左サイドをドリブルで切り裂きシュート。一矢を報いました。
アディショナルタイムは「3分」表示。
45+2分、東邦は最後5枚目の交代カードを切ります。FW吉田を下山(DJK SC SW 1924 Florsheim)に交代。
45+5分。早稲田は最後にコーナーキックのチャンス。小林の蹴ったボールを東邦GK内藤が直接キャッチ。やはりリ・スタートプレーの習熟が早稲田には必要なようです。
アディショナルタイムは4分2秒。GK内藤のキャッチと同時にタイムアップを迎えました。

やはり早稲田、先行されると苦しい。そしてフリーキック、コーナーキックからのスペシャルプレーが欲しいところ。今日は前節と違い、勝負に値するスピリットで試合に臨みましたが、気合だけでは勝てません。ゴールを挙げる工夫が必要です。
東邦チタニウムは、さすがの試合運びでした。先制、中押しで試合の主導権をにぎり、1点差には追いつかれましたが、危なげなく快勝しました。大人のサッカーです。
しかし、2-1と最後まで勝負の行方が分からぬ好勝負でした。
午後1時少し前、一度は観客席が空きましたが、すぐに第2試合、関東女子大学リーグ第3節、早稲田大学ア式蹴球部女子vs.慶應義塾大学ソッカー部女子戦の観客でスタンドは埋まります。

7月12日、等々力陸上競技場での第18回定期戦の再戦です。その時は、早稲田ア女が4-1と快勝しましたが、早稲田ア女の村上、松本、慶應義塾ソ女の工藤主将が日本ユニバーシアード代表に選ばれてイタリア・ナポリへ遠征中。今日は3人とも出場予定ということで、今年度2回目の対決は、今回が本当の勝負だと思いました。
それに、早慶定期戦の後、早稲田ア女は神奈川大、日テレ・メニーナに連敗。関東女子リーグ11連覇に黄信号が灯っています。定期戦の後遺症なのでしょうか。関東女子大学リーグの開幕戦も2点リードしながら武蔵丘短大に追いつかれ引き分け。チームのバランスを崩しています。前節、ようやく東京国際に1-0と辛勝、なんとか上向きになったところ。優勝のためには、もう勝点は落とせません。
一方の慶應義塾ソ女も今季は苦しんでいます。早慶戦後は少し調子が上向きになってきましたが、この試合は悪くても勝点1は欲しい。なにより、慶應ソ女は18年前に初対戦以来、まだ早稲田ア女に一度も勝ったことがありません。調子が出ない早稲田ア女に一泡吹かせたいところでした。

早稲田大学ア式蹴球部女子のスターティングラインアップは、GK川端(十文字3)。DFブラフ・シャーン(スフィーダ世田谷ユース1)、小林(JEF千葉4)、中條(JFAアカデミー福島4)、源関(ちふれASエルフェン埼玉4)。MFアンカーが高瀬(JEF千葉U-18・4)、右翼が阪本(大商学園3)、左翼が松本(十文字3)、トップ下が村上(十文字3)と高橋(日ノ本学園1)。FW山田(大商学園4)。4:1:4:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先、数字は学年。
対する慶應義塾大学ソッカー部女子(ゴール裏に貼ってあった横断幕には「サッカー」とあった)の先発は、GK加藤(常盤木学園4)。DF工藤(日テレ・メニーナ4)、奥本(浦和ユース4)、熊谷(十文字3)、佐藤(十文字3)。MF小川(神村学園3)、高橋(常盤木学園1)のダブルボランチ、右翼が松木(常盤木学園4)、左翼が勝木(大和4)。FWブラフ・フェイ(スフィーダ世田谷ユース1)、山本(横須賀シーガルス3)。中盤ボックスの4:4:2の布陣です。もともとDFだったGK加藤が、ようやくGKらしくなってきました。
午後2時30分、慶應ソ女のキックオフで試合開始。

試合早々から慶應ソ女がアグレッシブに攻め込みました。GK加藤が中盤を省略しトップのブラフ・フェイ(早慶定期戦のころは右サイドバックでした)と山本がボールを収め、攻撃の起点になりました。
逆に早稲田ア女は、ワントップの山田になかなかボールが収まらず、2列目からの攻め上がりの起点になれませんでした。2列目のパス回すも精度が今一つ。なかなか得点機にまで行きません。
お互いにアタッキングサードまで入るものの早稲田ア女の川端、慶應ソ女の加藤、両GKの堅実な守りもありノーゴールで試合は進み23分、前半の飲水タイムに入ります。規定通り1分後に試合再開。
この試合、もう一つの注目は、早稲田ア女のDFブラフ・シャーンと慶應ソ女FWブラフ・フェイのマッチアップ。実は双子の姉妹です。45分間でしたが濃密な対決でした。
もう一つの注目のマッチアップは、慶應ソ女の右SB工藤と早稲田ア女の左翼・松本の対決。お互いに日本ユニバ―シアードの代表。工藤は前回の台北ユニバーにも出場しており、今回もバリバリのレギュラー。決勝戦ではU-17ワールドカプで優勝している北朝鮮の選手をマークして、何度も1対1の場面でボールをスチールしていました。松本は残念がらスタートのイレブンではありませんでしたが、今は早稲田ア女のエースです。
こうした、試合自体の勝負のほかにも興味ある対決が見られた試合でした。
40分、早稲田ア女がコーナーキックのチャンス。早稲田ア女は、今季これまでの2試合で小林しか得点を挙げておらず、たびたびコーナーキックでは小林の動きに注目が集まります。この時は、高瀬が蹴ったキックをブラフ・シェーンがヘディングシュート。GK加藤がファインセーブを見せコーナーキックに逃れ事なきを得ました。
43分、慶應ソ女のチャンス。左後方からのスルーパスを受けた山本が、早慶戦でゴールを決めた得意の角度からシュート。早稲田ア女GK川端がセーブします。
アディショナルタイム表示は「1分」。1分20秒、レフェリーがハーフタイムを宣しました。
劣勢を予想された慶應ソ女でしたが、大健闘でスコアレスで前半を狩猟しました。後半が楽しみな展開です。

ハーフタイムで早稲田ア女の川上嘉郎監督(横浜緑ヶ丘)が動きます。右SBブラフ・シェーンを中田(日ノ本学園4)に、MF右翼の阪本を蔵田(十文字3)に交代します。十文字は3年前に全国高校女子サッカーで全国制覇していますが、その時のメンバーが早稲田ア女に4人、慶應ソ女に2人出場しました。これも凄いことです。
後半始まって確認しましたが、早稲田ア女は中田が左SBに入り、源関を右に回しました。蔵田は左翼に入り、松本を右翼に回します。このポジションチェンジも後々大きく影響していきます。

後半の頭8分間も均衡が保たれました。
試合の均衡が崩れたのは9分、早稲田ア女の村上のスルーパスが、ペナルティーエリアに入った蔵田に通った瞬間でした。慶應ソ女のDFが蔵田に接触、押し倒したような格好になりました。レフェリーは迷わず笛を吹きペナルティースポットを指さします。微妙な判定でした。
蔵田は確実にPKを決め、早稲田ア女が先制します。
失点した慶應ソ女、1点を取に行くのか。それとも我慢して勝負を終盤に賭けるか。難しところでした。
12分にも早稲田ア女は、蔵田のスルーを高橋がシュートしますが左に外れます。
21分、慶應ソ女の伊藤洋平監督が動きます。MF勝木を高月(村田女子2)に交代。高月をFWにあげブラフ・フェイを右サイドバックに。工藤をボランチにあげ、高橋を左翼にポジションチェンジ。
22分に慶應ソ女も反撃。左から右へラテラルに走る山本、スルーパスが通ります。そう、早慶定期戦で慶應ソ女が一矢を報いたシーンの再現でしたが、惜しくも右サイドネット外に外れます。
24分、飲水タイムに入ります。25分に再開。
28分、ポジションチェンジによって工藤のハードマークから解放された早稲田ア女の松本から村上へスルーパスが通ります。まさに早稲田ア女のホットラインが行きます。村上のゴールが決まって2-0 。
32分、早稲田ア女の川上監督は二の矢を放ちます。MF松本に替えて富田(作陽3)を、FW山田に替えて早慶定期戦MVPの土居(ASちふれエルフェン埼玉4)をピッチに送ります。
前半から早稲田ア女にプレッシャーをかけ続け疲労もピークの慶應ソ女、徐々に守りの集中力も弱まってきました。
35分、GK加藤が信じられないようなパスミス、スチールした早稲田ア女の蔵田がドリブルで持ち込みゴール、3-0。
36分にも早稲田ア女の高橋が慶應ソ女ボールをスチールして、そのままシュート、4-0。勝負ありました。
39分、早稲田ア女はMF高瀬主将を加藤(アンジュヴィオレ広島2)に、慶應ソ女はDFブラフ・フェイを足立(大阪桐蔭3)に交代。
終盤、慶應ソ女は何度もコーナーキックのチャンスで一矢を報おうとしましたが、それはなりませんでした。
早稲田ア女も45+2分に蔵田が絶好のシュートチャンスを迎えましたが、左にはずしました。
アディショナルタイム2分54秒、タイムアップを迎えました。

早稲田ア女、久々の快勝、それも完封勝利。今後によい影響が出ると思います。スタートダッシュで躓きましたが、これで暫定1位になりました。
慶應義塾ソ女、後半半ばまでよく健闘しました。最後まで勝利、得点を諦めない結果が4失点になってしまいました。3節を終えて暫定9位ですが、まだまだリーグ戦は続きます。インカレ出場(7位まで)を目指して頑張ってほしいものです。

一つ気になったことを書きます。この記事を書くにあたって「早稲田スポーツ」(早稲田大学体育局公認の学生新聞)のホームページを参考に拝見しているのですが、誌上のメンバー表に選手の所属学部が掲載されていました。早稲田ア女の選手は、社会科学部の高橋雛を除き残りは全員スポーツ科学部の学生さんでした。「私学の雄」と自他ともに認める総合大学の早稲田にしては、少しバランスを欠いた強化・スカウティングをしているな、と感じ入った次第です。
たとえば、慶應義塾ソ女は総合政策が7人、環境情報が4人と多いものの、文学部、理工学部の学生さんもいました。総合大学の運動部として健全な感じがしますし、慶應義塾ソ女にはスポーツ推薦入試はないと聞いています。
大学当局の考え方もありますが、そんなことも考えながら試合の結果を見てみるのも一つの見識かと思いました。
大学は、学問をするところ。アマチュアである以上、あくまでもスポーツは余技です。
早稲田ア女の皆さんには、しっかりスポーツ科学の研究に精進していただきたいと願うばかりです。

第3試合の会場は、味の素フィールド西が丘。サイクリングで1時間半弱の距離。行けるかどうか不安でしたが知らないうちに自転車を漕ぎ出していました。

続く

[結果]
関東リーグ2部
早稲田大学ア式蹴球FC 1-2 東邦チタニウム(前半0-1)

関東大学女子リーグ1部
早稲田大学ア式蹴球部女子 4-0 慶應義塾大学ソッカー部女子(前半0-0)

日本フットボールリーグ
東京武蔵野FC 3-2 FCマルヤス岡崎(前半2-0)

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。