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サッカー関東リーグ2部第18節、早稲田大学ア式蹴球部FC vs.アイデンティみらい戦を取材。

三連休2日目の日曜日。
お天気は回復して秋らしい日になりました。

今日はまず、自宅裏の早稲田大学っグラウンドで行われたサッカー関東リーグ最終第18節、早稲田大学ア式蹴球部FC vs.アイデンティみらい戦を取材します。今日まで両チームは勝点16の8位で並び(得失点差では、アイデンティが6点リード)今日の最終節で勝ったチームが単独8位となり2部残留を決めます。負ければ都県リーグに自動降格(早稲田は東京都、アイデンティは茨城県)という大切な試合でした。
今リーグ、早稲田は後期途中まで勝てなくて低迷していたのですが、終盤になって勝てるようになったのですが3連勝があった後負けたり勝ったり。最終戦に残留を賭けました。

早稲田大学ア式蹴球部FCのスターティングラインアップは、GK鈴木(駒大高3)。DF中村(静岡学園1)、小山(早稲田実3)、清水(京都橘3)、坂本(横浜FMユース3)。MF竹浪(国学院久我山1)、大西(浦和ユース2)のダブルボランチ。右翼が山崎(松本山雅U-18・3)左翼が水野(大津1)。FW平田(早稲田本庄1)、西堂(市立船橋1)。FWの2人が縦に布陣してポジションチェンジする4:2:3:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先、数字は学年。
対するアイデンティみらいは、茨城県取手市を本拠地を置くクラブチーム。GK本田(プリオベッカ浦安)。DF山崎(ジョイフル本田つくばFC)、今井(栃木ウーヴァFC)、鈴木和(高知ユナイテッドFCFC)。MF小黒(ジョイフル本田つくばFC)、宮林(プリオベッカ浦安)のダブルボランチ、右翼が深松(プリオベッカ浦安)、左翼が喜多佑(ジョイフル本田つくばFC)。FW小島(サウルコス福井)、吉葉(アイデンティみらいU-18)、村上(プリオベッカ浦安)。3:4:3の布陣です。(カッコ内)は前所属チーム。
午前11時、大泉拓レフェリーのフォイッスルで試合開始。

17節まで戦って同勝ち点、前期も0-0と引き分けている両チーム.試合は拮抗していました。
勝負の明暗を分けたのは、一つのミス、一つの判断の誤りでした。
前半8分、早稲田の大西がバイタルエリアからシュート、左ポストに当たります。これが入っていたら、と早稲田にとっては惜しまれるシュートでした。
その後、早稲田はなかなかアタッキングサードで有効な攻撃がありません。シュートを放ってもGK本田に楽々とキャッチを許します。
アイデンティは、早稲田ゴール前にハイボールを供給しますが、これもコントロールが今一つ。GK鈴木がハイボールに強いところを見せました。
勝負の明暗を分けたのは29分、早稲田DF清水がボールポゼションしようとドリブルをこねたところをアイデンティの吉葉がスチール。そのままドリブルで前を向くと、攻撃に出た瞬間で早稲田GK鈴木も前に出たところ。早稲田のセーフティーの意識が薄れたところでした。吉葉は、その早稲田の隙を見逃さずロングシュート。意表を突かれたGK鈴木は1歩も動けず。ボールは早稲田ゴールに吸い込まれていきました。
この1点が大きく響きました。
アディショナルタイム1分48秒、ハーフタイムに入ります。

アイデンティは、FW邑上を奥秋(日本工学院Fマリノス)に交代。
早稲田は選手交代はありませんが、例によってポジションチェンジで後半に臨みます。DFを清水、小山、坂本、竹浪として山崎を右翼からボランチへ、左翼に中村を入れ、水野を右翼に変更しました。

早稲田は、後半15分に中村を奥野(早稲田実3)に、28分に平田を西尾(流経大柏1)に交代しますが薬石効なし。
アイデンティも17分に山崎を郡司(つくばFCネクスト)に、36分に喜多佑を都並(プリオベッカ浦安)に、37分に小島を坂(リャーマス高知)に、41分に吉葉を喜多翔に交代。早稲田に対するプレッシャーを弱めません。
早稲田は45分、西堂を北本(暁星1)に交代し、最後まで試合を諦めませんでしたが、ついに1点が奪えずタイムアップ(アディショナルタイム3分15秒)。
アイデンティの残留に対する執念が勝りました。それに反して早稲田の「なんとか1点」「なんとか勝利を」という気持ちは伝わってきませんでした。
チームの事情もあるので、外野がゴチャゴチャ言う問題ではありませんが、少し早稲田は関東リーグを甘く見ていたのではないか。ハーフタイムのポジションチエンジや選手起用など、育成の気分が強すぎて、少し「戦う」という意識が希薄なように感じました。
来季は東京都リーグで戦うわけですが、ぜひ1年で関東リーグに戻ることを目標に、もう少し「勝ち」にこだわって戦ってほしいと思います。その気持ちがトップチームにも伝播するように思います(後期は筑波に0-4、東洋に0-0と苦戦中)。

買い物を済ませて帰宅。
4時30分からのラグビーワールドカップAグループ、アイルランドvs.スコットランド戦をTV観戦します。
この両国、1991年の第2回ワールドカップの際も日本と同じプールでした。取材に赴いたスポーツ三昧、両国のホームスタジアムを訪問しました。
スコットランドはエジンバラのマレーフィールド。まだ改修前のスタジアムで当時は「E」カード(記者)の取材証が手に入らず、「EP」カード(フォトグラファー)の記者証で取材しました。ゴールライン裏でカメラを構えていたのですが、子どもが前を横切りなかなか写真を撮るのに難儀したのを覚えています。あとで聞いたら「スコットランドでもラグビーを志す子供が少なくなり、一番良い席に招待して人気を繋ぎとめているんだ」ということでした。
当時のスコットランドは、バックスに良いプレーヤーがいて、日本は走り負け。ちょっとした無力感を感じたものです。
アイルランドは、ダブリンのダウンズドンロード。スタジアムの下に最寄り駅がある、という事がまことしやかに伝えられていましたが、実際は鉄道の線路がスタンド下を走っていたものの、駅はスタジアムの横にありました。しかもキックオフ1時間前からスタジアム横の駅には停車しなくなります。混乱を回避するためとか。
ご承知の通り、アイルランドはサッカーなどと違い北アイルランド(イギリス)と南アイルランド(エール共和国)が合同でチームを作ります。1988年の国際オリンピックアカデミーのセッションに参加したおり、寄宿舎で同室になったアイルランド人に聞いたところ、
「ラグビー含めて6競技が南北合同でナショナルチームを作る」という事でした。ゴルフ、クリケット、フィールドホッケー、ボクシング、ラグビー、その他1競技(失念しました)。「なぜ?」と聞くと、「北アイルランドがイギリスに併合される前から南北合同でやっていたから」という答えが返ってきました。
それにアイルランドには悲しい歴史もあります。1970年代、IRAがさかんにテロ活動をしていたころ、ホームに来てくれる他のナショナルチームが無くアウェーでしか試合が出来なかったのです。したがって国歌の演奏もなし(北と南が異なる国歌という理由もある。今は、ラグビーのアンサムがあり、今日もその曲が演奏されました。

それにしても、日本の試合の時だけ歌手が来て独唱している国歌。ふつうブラスバンドや合唱隊がきて演奏するのがインターナショナルスタンダードです。日本では、あらかじめ録音したものを流すだけ、ちょっと情けないですね。

さて試合の方は、ランキング1位のアイルランドが強い。なにしろ、ディフェンディングチャンピオンのオールブラックスを大会前に破ったことだけはあります。
アイルランドのラグビーは本当に泥臭い。日本でいえば強い時の慶應義塾蹴球部みたいな「魂のラグビー」です。
1991年の日本戦の時もそうでしたが、BK戦なら五分五分でもタッチキックでボールラインまで近づきそのラインアウトをモールで押し込んでトライ、という攻撃が主体です。それは1991年も今回も同じでした。そのうえ、今回はミスが少ない。キックへの対応は素晴らしいですし、タックルミスもない。スコットランドもお手上げでした。
試合途中から激しい雨になりましたが、こんな気候は本場では当たり前。スコットランドはハンドリングミスを多発させましたが、アイルランドはほとんど無し。
前半19-3、後半8-0、計27-3でアイルランド完勝です。しかも4トライを挙げ、ボーナスポイントもゲット。
次戦のアイルランドの相手は日本。日本としては次がスコットランドで、最終戦がアイルランドの方が良かったかも。スコットランドもサモア、ロシアと戦えば調子を取り戻してしまうかも。
1991年、ダブリンでの試合後、当時の日本代表の宿沢さんに「勝つと思ったのですが」と聞くと、宿沢さん曰く「あいつらホームじゃ負けないよ」。今度は日本のホームです。日本の勝利を期待しましょう。
ダウンズランロードのスタジアムには、ピッチ内にクラブハウスがあり、日本の敗戦にがっかりしていた私にアイルランドの役員が手招きしてくれて、
「日本、良く戦ったよ。一杯おごるよ」と言ってギネス(アイルランドの地ビール)をご馳走してくれたのを思い出しました。

そんなスポーツ三昧でした。
<了>

[結果]
早稲田大学ア式蹴球部FC 0-1 アイデンティみらい(前半0-1)

アイルランド 27-3 スコットランド(前半19-3)

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