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アイスホッケー関東大学リーグDiv.Ⅱ筑波vs.日本医科戦を取材。

10月24日は東京オリンピック1964の閉会式の日でした。
その感動的な光景をテレビで観戦し、心揺さぶれた白髭少年でした。
それが、わたしのスポーツジャーナリストの原点のように思います。

それにしても、かの大会は10月10日から24日まで行われました。
このくらいの気候の時にオリンピックはやらなきゃ。
マラソンの札幌開催を論議しているのは、そもそもチャンチャラおかしい。

起床時に気分が悪い。
血圧を測ったらかなり高い。
気分が悪いはずだ、と納得したした次第。
今日は、なでしこジャパンの記者発表、サロン2002の月例会、JOAコロキウムなども開催日だったのですが、すべてキャンセル。
夜、東大和スケートセンターで行われたアイスホッケー関東大学リーグDiv.Ⅱ筑波vs.日本医科戦を取材に行きました。
まったくの偶然ですが、今季は日本医科の試合を良く見ています。Div.Ⅱは筑波が4戦全勝でトップ。日本医科は2勝2分け。したがって今宵は無敗対決となりました。楽しみな一戦でした。

いつものように西武柳沢発20時51分発の拝島行に乗車。東大和市に21時10分過ぎ着。
東大和スケートセンターには、特に記者席のようなものはなく、一般の観客席で試合を取材します。いつものリンクに向かって左側の観客席で座って試合前練習を待ていると選手のお母様とおぼしき方から声をかけていただきました。
「いつもブログ拝見しております。ありがとうございます」
日本医科の正面のベンチであったので日本医科の選手のお母さんと思いお話していると、どうやら永田峻也君(慶應2)のお母様らしい。ちょうど良き機会であったので取材させていただきました。
永田君のお父さんも埼玉医科大アイスホッケー部のOB(現役時代はGKだったそうです)。永田君が小学生のころ、お母様はお父様を一人置いて永田君と仕事の都合でカナダのトロントへ行かれたらしい。
お母様は、少しお父様に対して後ろめたいところがあったのか、
「峻也くん、アイスホッケーやてみようか」と指導者がしっかりしていて楽しそうにプレーしているアイスホッケークラブを選んでご子息にアイスホッケーを始めさせたそうです。
帰国後も小中学校と明治神宮クラブでアイスホッケーをプレー、高校はアイスホッケー部のある慶應義塾高校に進学(早慶定期戦の前座に行われる早稲田実業との定期戦に出場していた永田選手を取材したことがあります)。大学も慶應義塾大学の体育会のスケート部(アイスホッケー部門)に進んでプレーしたかったそうですが、大学のアイスホッケー部は、
「医学部生はカリキュラムの関係で体育会でプレーするのは無理。医学部のアイスホッケー部でプレーしてください」と言われ、ならば日本医科大のアイスホッケー部でプレーしようと現在に至ったようです。道理で上手いはずですよね。彼は立教大学の付属中学の出身で、その話を一昨日に立教大の大友監督にお会いした時に話したら「それは大変な人材流出でしたね」とおっしゃっていました。
ついでと言っては何ですが、GK荒井崚太郎君(青山学院4)にも話が及び、かれも明治神宮クラブで小中学校プレーしていて、高校3年間は学業に専念するためアイスホッケーはお休みしていたそうですが、日本医科に合格してから再びアイスホッケーへの情熱が復活、アイスホッケー部の門を叩いたそうです。やはり後ろに経験者のGKがいることで、日本医科の躍進が始まったそうです。納得しました。
1ピりと2ピりの間に、荒井君のお母様からキャンディーをいただきました。恐縮です。

閑話休題。
ランク17位、オールメンバー22人の筑波のスタメンは、GK稲葉(並木中等5)。DF西川(富山4)、宮下(長野日大3)。FW笹井(開成4)、鹿間(市川6)、内藤(立川4)。筑波の選手は、背番号と名前がプログラムと異なっているようで間違っていたら御免なさい(東大和の試合はスタートリストが報道員に配布されないので取材するのも大変です)。
ランク19位、オールメンバー12人の日本医科のスターティングラインアップは、GK荒井(青山学院4)。DF大石橋(広尾学園4)、永田(慶應2)。FW加藤(城西川越5)、岡崎(北嶺5)、西川(本郷6)。
午後9時44分、フェースオフで試合開始。

両チームとも実力的に拮抗していることは分かっています。まずはショートハンドにならぬよう慎重に試合に入っていきます。
それと、日本医科の得点がカウンターアタックを起点にするものが多い、という事も分かっていて、筑波は必ずセーフティーを意識し無理攻めはしません。
一方の日本医科は、DFが3人回し、FWも実質2セット回しの少数精鋭。4セット回しが可能な筑波に比べると1人あたりの出場時間が長い。蓄積疲労を軽減するため、どうしても運動量は減ります。したがって、あまりリスクをかけた攻撃ができません。選手交代のタイミングも難しい。
お互いにパックは両陣営を行きかいますが、アタッキングサードに入ってからは決定機を作れません。
ジリジリとした緊張した15分間は、あっという間に過ぎます。筑波アイスィング1回、オフサイド3回、シュート数は14。対する日本医科のアイスィング2回、オフサイド0回、シュート数2本でした。

5分間の整氷なしのインターバルを挟んで第2ピリオッド開始。オールメンバーが12人の日本医科には一番きつい15分間が始まります。
一進一退の攻防が、引き続き展開されます。息をのむような緊張感。
時おり筑波が勢いで日本医科ゴールに迫りますが、GK荒井が好セーブを見せ、パックを捌いていきます。一方の筑波のGK稲葉は、やや手持ちぶたさか。
5分16秒、日本医科は禁を破ってしまいます。西川が思わぬチャージングの反則で2分間退場。
筑波はパワープレーのチャンス。スペシャルセットで挑みますが、日本医科は上智戦の終盤に同点に追いつかれたキルプレーの反省をもとに落ち着いて2分間のショートハンドを守り切りました。
2ピり終盤、さすがに日本医科は多勢に無勢、少し息が上がりましたが、30分間を無失点で乗り切りました。ある意味、日本医科のペースと言えるかもしれないゲーム展開です。
筑波のシュート数13、日本医科は3。見た目には筑波が圧倒している感じです。

12分間の整氷インターバルの後、最終ピリオッドが始まります。もはや1点が勝負の明暗を分けることは明らかでした。
日本医科は、どこかでリスクを賭けて攻めないと勝てません。2度、3度と永田が最後尾からパックを持ち出し筑波陣内にドリブルで入っていきますが、そこは筑波も承知の上。二人、三人と永田の突進を阻止すべくマークに付き、ゴール前までは侵入を許しません。
3分すぎ筑波のシュートが日本医科のゴールポストに弾かれた場面のありました。ゴールランプが点灯しますが、レフェリーはゴールを認めずゲームは続行されます。
その後も、筑波がやや押し気味ながら一進一退の展開が続きます。
しかし、勝負の明暗を分ける時がやってきます。
11分48秒、筑波の内藤のパスを受けた松本(早稲田6)がリターンパス、宮下が遠目からシュート。GK荒井のブラインドから飛んだシュートは日本医科のゴールに吸い込まれていきました。筑波は喉から手が出るほど欲しかった先制点をゲットします。1-0。
1点を追うべく日本医科は、リスクを賭けて攻めだしますが、逆に筑波はDF2人とFW1人で守りを固め、日本医科に攻めるスペースを与えません。1-0で勝とうという意図は十分でした。
永田もカウンターアタックで出ても遠目からシュートを打つしかありません。
14分24秒、日本医科はタイムアウトを取り、最後の作戦を練ります。そしてGK荒井を氷上から上げて乾坤一定の6人攻撃に出ます。
だが筑波の守りも堅い。最後まで筑波に守りの齟齬は出ませんでした。
午後11時1分。勝者敗者の明暗を分けるタイムアップのブザーが鳴りました。
総シュート数は40-14。スコア1-0は妥当な結果だったかもしれません。筑波GK稲葉の完封も見事でしたが、日本医科GK荒井の39本のシュートを防いだのも見事。
昨日の早稲田vs.日本体育の2度にわたる乱闘騒ぎの後味の悪さに比べ、なんと爽やかな試合だったでしょう。
これで筑波は5戦全勝で勝点15で1次リーグ1位抜け。日本医科は勝点8で3位以上が確定しました。
もう一度、両チームは上位決定リーグで対戦します。
その対戦も括目して待ちたいと思います。

1ゴール、1ペナルティーの試合で終了が早く23時13分東大和市発の電車に乗れました。
午前様にならず帰宅。
遅めの夕食を軽く済ませ、早目に床に就いたスポーツ三昧でした。
<了>

[結果]
筑波 1-0 日本医科(0-0、0-0、1-0)
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