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東京武蔵野シティFC、J3昇格を断念。サッカー4年生早慶戦を取材。

朝起きてPCを開くメールを確認していたら驚きのニュースが配信されていました。

「東京武蔵野シティFC 2020年J3入会断念のご報告」。
フェイクニュースでは無いようでした。東京武蔵野シティFC広報からのメールです。
つい3日前に東京武蔵野シティFCの試合を取材していた折も、
「残り3試合、4位以上の成績を収められるよう頑張ります。ホーム最終戦に5,800人以上のお客さんが入ってくれないと観客動員数がクリアできないので、そちらも努力します」みたいな話でした。
試合後の池上監督の会見でも、J3昇格の話は具体的にたくさんでました。
それが3日でこうなるのか。
どうやら、こういう事らしい。
J3昇格には、JFLの成績で4位内(アマチュアチームを除く)に入り、施設その他でJリーグが昇格に値すると判断し、平均観客数が2,000人以上が必要となっている。東京武蔵野シティで問題になっているのは、最後の平均歓客数。
もともと横河電機という企業チームが、Jリーグ入りを目指しだしたのは2015年。チーム名を変えて、昨年は施設面でJ3昇格は無理と判断しシーズン途中はやばやと断念しています。
ところが、今年は施設面でも改革が認められ、成績も暫定4位。いよいよ昇格となった時、観客数が足りない。そこで残り4試合あたりから「あと1万数千人でJ3昇格できる」となって、急に観客動員を企画しだした。三鷹駅でビラを配ったりSNSなどで呼びかけたりし、前々節は3,828人、前節は5,284人を集め、残り1節(12月1日、対ヴェルスパ大分戦)で5,703名集めれば、クリアできる運びとなっていました。お天気さえよければ、クリアできると思われる数字です。
ところがホームスタジアムの武蔵野市営陸上競技場の定員は5,192人(どういう算定基準で定員がでるのか分かりません。芝生席まで解放すれば2万人は楽に入るスタジアム。前節でも、かなり混んではいたが超満員ではなかった)だという。そうだとすれば目標の観客を集めようとすれば定員オーバーになり、安全面の確保、消防法などで開催は難しい。他会場への移動も考えたらしいが、それも出来なかったようで、Jリーフに確認したうえで11月11日にJ3入会の可能性が事実上消滅したのだそうだ。

なにか釈然としない。
正直にこの時期に「断念」を表明するのが良かったのか。
J3昇格を応戦しようと、集まった観客の気持ちはどうなるのか。
何より、J3昇格を夢見て戦ってきた選手や指導者の気持ちはどうなのか。昨年の「断念」発表時もそうとう影響があったと聞いています。
だいたい「あと3試合で1万5,000人集めよう」と考えたチームの関係者の方、もっとシーズン当初から頭をひねって集客していれば、なんの問題もなく昇格可能だったのに。
それともJ3昇格するのにあたって何か別の問題があったのか?
まったく疑問山積です。

まあ、わたしは自宅から一番近いところにあるホームスタジアムですから、変わらず東京武蔵野シティFCを応援すると思います。
もちろんJ3で戦う東京武蔵野シティも見たかったですが、JFLが見られるのも悪くないと思っています。
ただ、あまりにも今回のJ3昇格断念劇は残念と言うかドタバタでした。
来年もこの成績が残せるとは誰も保証できんないし、千載一遇のチャンスでした。J3だってこれがらは入会するのは難しくなると思います。
サッカー界全体から見れば小さなニュースですが、地元ではビッグニュースでした。

夕方、自宅裏の早稲田大学グラウンドで早慶戦のTRM(トレーニングマッチ)があるというので取材に行ってみました。
ご存知のように早慶定期戦は7月12日に行われ、早稲田が1-0で辛勝しています。キックオフ30 分前にグラウンドに行ってみると、観客席はほぼ満員。立ち見の人も多い。なんだ、このお祭り騒ぎは。
ちょうど、部の関係者が、
「早稲田を応援される方は逆の観客席に移ってください」と指示出しがあり、なんとか1席確保できました。
お隣に座られた慶應の選手のご父兄らしき方が、
「4年たつのは早いな。こういう催し物をやってくれるのはありがたい」とおっしゃっていたので、どうやら早慶4年生の壮行の意味がある試合のようでした(慶應ソッカー部HPには「4年生早慶戦」とあった)。バック側には両チームの応援の学生も立っています。

早稲田大学ア式蹴球部のスターティングラインアップは、GK紫竹(早稲田実4)。DF山中(桐蔭学園4)、大桃(帝京長岡4)、野牧(市立浦和4)、大里(鹿島ユース4)。MF栗島(流経大柏4)、今井(高輪4)のダブルボランチ、右翼が藤沢(早稲田実4)、左翼が佐藤優(暁星4)、トップ下が伊藤(守山4)。FW中園(早稲田実4)。4:2:3:1の布陣です。
対する慶應義塾大学体育会ソッカー部の先発は、GK#72。DF#92、#14、#20。MF#94、#16のダブルボランチ、右翼が#65、左翼が#28、トップ下が#6、#127。FW#87。3:4:2:1の布陣です。
早稲田のイレブンは、HPと背番号で分かりましたが、慶應はHPにメンバーが掲載されていなかったので不明。練習試合でメンバー表の配布等もなく、この有様です。ご了解を。
午後6時、早稲田のキックオフで試合開始。

練習試合といっても伝統の早慶戦。”腐っても鯛”ではありませんが両チーム気合の入った良い試合になりました。試合前から円陣を組んだり、バックの応援台に挨拶にいったり、熱が入っています。
今年度、早稲田は関東大学1部リーグで戦っていますが、現在暫定10位(12チーム中)。降格圏内ギリギリで戦っています。一方の慶應義塾は関東大学2部で戦っていますが、暫定1位。ほぼ昇格を決めています。つまり1部と2部の違いはあれ、実力は近いと思われました。その通りの1点を争う手に汗握る接戦になりました。
早稲田は「慶應だけには負けられない」、慶應は「何としても早稲田にリベンジを」とばかりに激しくマンマーク、激しい局地戦を繰り広げます。
8分、慶應の#6がシュート。左に外れます。
15分にも慶應は右サイドからアーリークロスを入れ#87がシュート。早稲田GK紫竹がなんとかセーブ。
事なきを得ます。
慶應ソッカー部は4年生が多いようで、前半から新手新手を繰り出します。
19分にMF#94を#43に交代。
36分には2枚替え。MF#43を#36に、#127を#94に交代します。
41分にはFW#87を#71に替えました。
前半は、両チームとも激しい攻防でチャンスらしいチャンスは作れず、アディショナルタイム26秒、ハーフタイムを迎えました。

後半頭から両チームとも4年生全員を出場させるため大幅にメンバーチェンジを敢行します。
早稲田ア式蹴球部は、DF大桃を宮田(洛北4)に、野牧を道渕(仙台ユース4)に、大里を森岡(岡山学芸館4)に、MF今井を千葉(鹿島ユース4)に、佐藤優を大和(鶴岡南4)に、伊藤を神山(真岡4)に交代。キャプテンマークは敷島に渡されます。
慶應義塾ソッカー部は、DF#92を#20に、#14を#102に、#20を#84に、MF#94を#43に、#16を#36に、#28を#24に、#65を#114に、#94を#6に交代。

後半が始まりました。
12分、早稲田がコーナーキックのチャンス。シュートまでもっていきますが慶應GKがセーブ。コーナーキックに逃れます。
再び試合は膠着状態に入っていきます。
15分、早稲田はDF山中を牧野(JFAアカデミー福島4)に、MF敷島を金田拓(神戸U-18・4)が2枚替え。キャプテンマークは敷島から金田に受け継がれました。
18分には慶應が選手交代。#71が#59に交代。
28分にも慶應は2枚替え。#6を#87に、#20を#16に交代。
30分には早稲田が千葉に替えて藤沢をピッチに戻します。
32分、慶應はFKを#59が直接習いましたが左に外れます。
なんとなく、このまま引き分けに終わるのではないかとの空気がグラウンドを支配していましたが、38分、早稲田は大和が自陣からドリブルで抜け出し、慶應陣深く突進し、DF2人を引き付けて右にパス、藤沢がシュートを決めました。大喜びの早稲田の控え選手、バック側の応援部員は、それこそ狂喜乱舞。グラウンドに突入して喜びます。まあ、公式試合でやったら大変でしたが……。
39分、早稲田はFW中園を佐藤優(暁星4)に、慶應は#87を#69に交代。
45分、早稲田は金田が蹴ったFK が慶應DFの壁に当たり右にこぼれてシュートまで行きましたが右に外れます。
慶應も45+2分に#59がFKでゴールを狙いましたが、早稲田GK紫竹がパンチングでクリア、事なきを得ました。
アディショナルタイム2分24秒、タイムアップを迎えました。

試合後は、両チームがバック側の応援席に行き、円陣をるくって「紺碧の空」や慶應の部歌など歌い自然とエール交換になりました。ちょっと感動的。4年生にとっては「最後の早慶戦」でした。
慶應イレブンの中には、応援に来ていた家族と記念撮影をしたり、4年生に贈られた花束を家族に託したりと、なかなか美しい交換が行われました。
まあ、学生スポーツの良さを実感できた壮行試合になりました。

帰宅したら8時30分過ぎ。
夕食を摂り、早目に床に就いたスポーツ三昧でした。
<了>

[結果]
早稲田大学ア式蹴球部 1-0 慶應義塾大学体育会ソッカー部(前半0-0)

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