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サッカー関東大学女子育成リーグ 早稲田ア女vs.慶應義塾ソ女戦を取材。

一気に気温が下がり12月末の陽気になりました。
木枯らし一号が吹くとか吹いたとか。

友人の方から忘年会(?)の問い合わせがメールで届いたり、一気に年末モードに入ってきました。
なかなかアクセスできなかったEAAF E-1サッカー選手権の取材申請のHPにも、ようやくたどり着き(Googleのページから検索したら入れました)申請は済ませました。OKになるかどうかは分かりませんが……。

今日は関東大学アイスホッケーリーグはレストデイ(お休み)です。
早稲田ア女の育成リーグの試合が夜に予定されていましたが、相手が少し前までは日本女子体育大学になっていました。今日スケジュール表で確認したら延期になっていた慶應義塾大学ソッカー部との試合に代わっていました。
先週は男子4年生の早慶戦。今週は女子の育成リーグ早慶戦です。
ちょっとしたサッカー早慶戦シリーズ。会場は自宅裏の早稲田大学東伏見グラウンド。寒さ対策を十分にして取材に出かけることにしました。

育成リーグ(Blossom League)は、ふだん試合に出られない選手や新人選手のための試合ですが、男子のジュニアの試合よりも融通がきくというか、選手起用は各チーム事情にまかされている部分も多いようです。
今年、早稲田ア女と慶應義塾ソ女は2回戦っており、7月12日の定期戦では4-1で、9月1日の関東大学女子リーグでは4-0で早稲田ア女が連勝しています。慶應義塾ソ女は、公式戦では一度も早稲田ア女に勝ったことがなく、「今日こそは」の気持ちは強かったと思います。
注目していたスターティングラインアップ。誰が出るのかな? 楽しみでした。
早稲田大学ア式蹴球部のスタメンは、GK川端(十文字3)。DF佐々木(常盤木学園3)、黒柳(聖和学園2)、源関(ちふれASエルフェン埼玉4)、吉野(聖和学園1)。MF中條(JFAアカデミー福島4)、ブラフ・シャーン(スフィーダ世田谷ユース1)のダブルボランチ、右翼が阪本(大商学園3)、左翼が蔵田(十文字2)。FW高橋(日ノ本学園1)、土居(ちふれASエルフェン埼玉4)。中盤ボックスの4:4:2の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先。数字は学年。
対する慶應義塾大学ソッカー部女子の先発は、GK尾崎(多摩4)。DF藤田(SOCIOS FC 2)、工藤(日テレ・メニーナ4)、奥本(浦和ユース4)、庄司(聖和学園4)。MF足立(大阪桐蔭3)、清水(文教学院大女子3)のダブルボランチ、右翼が澤田(慶應湘南藤沢4)、左翼が勝木(大和4)。FW高月(村田女子2)、内藤(常盤木学園3)。4:4:2の布陣です。
なんと7月の定期戦のスタメンと早稲田ア女は7人、慶應義塾ソ女は5人同じメンバー。慶應義塾ソ女の工藤キャプテンは、定期戦には日本ユニバーシアード代表に選ばれてイタリア・ナポリに遠征中で出場できませんでした。工藤は2年前の台北ユニバーシアードにも参加していて、わたしは現地で彼女にインタビューしたことがありました。それ以来ずっと彼女のプレーを見てきましたが、慶應義塾ソッカー部のユニフォーム姿を見るのが今日が最後になると思います。
このような試合(失礼)でも、慶應義塾ソ女はマッチデイプログラムを作っていて観客に配布してくれました。ありがとうございます。これもサッカー文化ですね。
午後7時30分、慶應義塾ソ女のキックオフで試合開始。主審は松本茉奈加(早稲田・十文字3)、副審は村上真帆(早稲田・十文字3)、高瀬はな(早稲田主将・JEF千葉U-18・4)の三氏。松本主審と村上副審は日本ユニバーシアード代表、豪華な審判陣。

慶應ソ女を見るのは今季4試合目です。
早慶定期戦、7月15日の関東女子リーグの武蔵丘短大戦、そして9月1日の関東女子リーグの早稲田ア女戦です。いずれの試合もDFラインからボールをポゼッションして攻めていましたが、いかにも不安定でキープが危うく、なかなか前に繋げない印象でした。今日、久しぶりに慶應義塾ソ女を見てびっくりしました。格段にボールキープに安定感が出てきて左右のオープンに散らすパスや、中央を突破するスルーなど攻撃にワイドさというか幅が出ていました。今季は、あまり成績は良くないようですが、きっとトレーニングを積む過程で、「こういうサッカーをやろう」という目標がぶれず、なかなか「勝利」という結果に繋がらなかったのでしょう。シーズンも深まり、ようやくやろうとしたサッカーが出来るようになったのでしょう。
早稲田ア女は、トップチームが終盤苦戦している悪い癖(ボールを繋ごうとするあまり簡単に後方にパスを下げてしまう)が今日は見られず、しっかりと前に向いてプレーしていました。左右のオープンスペースを使ってのクロスパス、縦に速い攻撃は有効でした。
しかし、両チームともディフェンスがしっかりしていて、なかなかシュートまで行けません。
17分、早稲田ア女がようやくチャンスを掴みます。右中間から阪本がミドルシュート、クロスバーに阻まれます。
この時間帯から早稲田ア女の攻撃にリズムが出てきます。
22分、ブラフ・シャーンが蹴ったコーナーキックを吉野がヘディングシュート。ニューカマーのホットラインが通って早稲田ア女が先制。
25分には左サイドを蔵田がドリブルで切さきクロス、中に詰めた土居が押し込んで早稲田ア女が先制しました。見事な連動を見せました。2-0。
28分、中條がドリブルシュート、左に外れます。
30分には中條が再びドリブルシュート、GK尾崎がキャッチ。
32分、バイタルエリアから高橋がシュート。クロスバーに阻まれます。
早稲田ア女の猛攻を2失点で凌いだ慶應義塾ソ女。育成リーグは35分ハーフで実施されます。アディショナルタイムは12秒。ハーフタイムを迎えました。シュート数は11-0で早稲田ア女がリード。

育成リーグは、オフィシャルの養成も兼ねており、学生が審判や運営も行います。今日の松本レフェリーは少しフォイッスルの吹き方が弱い。私のレフェリングの師匠・JFA公認アセッサー植村久先生ならどう指導されるでしょうか。
ハーフタイムで大幅な選手変更があるのも育成リーグの特徴です。
早稲田ア女は6枚替え。DF源関を浅沼(大和4)に、DF吉野を井上(十文字1)に、MF中條を秋山(八王子学園八王子4)に、MFブラフ・シャーンを關(西宮女子FC 2)に、MF蔵田を並木(藤枝順心2)に、FW高橋を富田(作陽3)に交代。後半は凧の糸が切れたような自由奔放な動きを見せてくれる富ちゃんが見られます。
慶應義塾ソ女も2人選手交代。DF奥本を熊谷(十文字3)に、MF 清水を松木(常盤木学園4)に交代します。

後半に入ると慶應義塾ソ女もラインを押し上げて反撃に出ます。2点のリードを許しているのでリスクが高くても攻めの姿勢を見せ始めますが、なかなかアタッキングサードに入ってシュートまで行けません。
15分、早稲田ア女の富田がバイタルエリアからシュート。僅かにクロスバー上に外れます。
19分、早稲田は4枚替え。MF阪本を渡邊(大宮開成1)に、DF浅沼を黒田(大泉4)に、DF佐々木を吉野に、DF黒柳をブラフ・シャーンに交代。慶應義塾ソ女もMF足立を佐藤(十文字3)に交代します。
27分、早稲田ア女は絶好の追加点機を迎えますが、慶應義塾ソ女GK尾崎がファインセーブを見せて得点を許しません。
ピンチの後にはチャンスあり。DF工藤を中盤まで上げて1点を狙う慶應義塾ソ女は、工藤から出たロングフィードを松本が押し込み、ついに一矢を報います。2-1。
残り時間4分、慶應義塾ソ女は攻勢の形を続けます。「もう1点入れて同点に」の意地は分かります。しかし「取ろう取ろうは取られのもと」も勝負の鉄則。慶應義塾ソ女が前がかりになったところを、早稲田ア女は見逃しませんでした。
35分、自陣深くから井上がロングフィード、走り込んだ土居が慎重に慶應義塾ソ女ゴールにシュートを流し込みました。3-1。勝負ありました。
慶應義塾ソ女の伊藤洋平監督は、
「仕方がない。点を取りに行ったんだから。次いこう」とイレブンに声をかけましたが、残り時間はほとんどなし。アディショナルタイム13秒で松本レフェリーがタイムアップの笛を吹きました。
総シュート数16-6。コーナーキック数は2-2。スコアは3-1。妥当な結果だったかもしれません。しかし定期戦から4か月、慶應義塾ソ女は確実に上手くなっています。少し時間が足りなかったか。もう1か月あれば、関東女子も関東大学女子の順位も、もう少し上に行っていたかもしれません。
工藤主将をはじめ4年生は残り1 試合(12月1日、順天堂大戦、於・日吉慶應義塾下田グラウンド)を
戦い学窓を去ります。彼女らのプレーを今日見られて良かったと思います。
一方の早稲田ア女。ここのところ痛い場面で失点しているバックパス、GKとDFの連係ミスが今日は出ませんでした。ゴールも3点とも見事なものでした。今週末の皇后杯・日体大FIELDS横浜戦、11連覇の懸かった関東女子リーグの東洋大戦、そして全日本大学女子に向けて良い戦いができたと思います。
両チームの今後の戦いを括目して待ちたいと思います。

工藤さんに一声かけようかと思ったのですが、5分後に照明が落ちるというので早々と退散しました。寒いのにクールダウンも出来ないのは気の毒です。

9時30分少し前に帰宅。遅い夕食を摂って早目に床に就いたスポーツ三昧でした。
<了>

[結果]
関東大学女子育成リーグBグループ
早稲田大学ア式蹴球部女子 3-1 慶應義塾大学ソッカー部女子(前半2-0)

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