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サッカー関東女子リーグ、日テレ・メニーナvs.早稲田ア女戦とJFL東京武蔵野vs.松江戦を取材。

重苦しい梅雨空の1日。なんとか夕方まで天気は持ちましたが、夜に向けて雨がふる梅雨冷の1日で
した。
また、今年も齢を一つ重ねてしまいました。
薬師丸ひろ子さん、大久保嘉人さんなども今日がお誕生日です。
元気な体に産み育ててくれた両親に感謝!
私の父は47歳で亡くなっています。だから、それ以上の歳月は余分なものだと思っています。

さて目が覚めたら9時すぎ。大急ぎで朝のルーティーンを終え、自宅裏の早稲田大学グラウンドへ。
今日は、5月25日にヴェルディグラウンドで行われる予定だった関東女子リーグ第6節、日テレ・メニーナvs.早稲田大学ア式蹴球部女子の試合を早稲田のホーム・東伏見グラウンドで代替え試合として行われました。日程、グラウンドを調整しての末の開催です。
試合前、早稲田ア女作成のマッチデイプログラムが配布されました。それによると、この試合で早稲田ア女が勝てば、関東女子リーグ11連覇を目指している早稲田ア女は、首位で関東女子の前半戦を終えることが出来るようです。
ただ、若返りを図る早稲田ア女。教育実習で4年生の主力を欠く若いチーム。それに昨年の日テレ・メニーナ戦では、相手にボールポゼッションされ、試合の主導権を握られ、数少ないチャンスを決められ1-2の完敗(見ていて惜敗ではなく完敗だった)を喫しています。今年は、なんとかその轍は踏みたくないところでした。
勝点13で暫定2位の早稲田大学ア式蹴球部女子のスターティングラインアップは、GK鈴木(浦和レディース3)。DFブラフ・シャーン(スフィーダ世田谷ユース1)、船木(日テレ・メニーナ1)、黒柳(聖和学園2)、吉野(聖和学園1)。MF村上(十文字3)、高瀬(JEF千葉U-18・4)のダブルボランチ、右翼が並木(藤枝順心2)、左翼が松本(十文字3)、トップ下が高橋(日ノ本学園1)。FW廣澤(ノジマステラ神奈川相模原ユース1)。4:2:3:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先、数字は学年。村上と松本が先週発表があった日本女子ユニバーシアード代表、船木と廣澤はU-19日本女子代表です。
対する勝点4、暫定7位(メニーナの場合、代表チームに選手を取られることが多いので参考になりません)の日テレ・メニーナの先発は、GK野田(パディFC)。DF柏村(FC中原)、後藤(ARTEえいあんSS)、坂部(ヴェルディ・ジュニア)、安積(富士見ケ丘少年蹴球団)。MFアンカー大山
ヴェルディ・ジュニア)、中盤右が岩﨑(芝南SC)、中盤左が眞城(パディSC)。FW右翼が松永(大沢FC)、左翼が伊藤(関前サッカークラブ)、トップが土方(新座片山FC少年団)。4:3:3の布陣です。(カッコ内)は前所属チーム。後藤と伊藤はU-19、U-17の日本代表。岩﨑はU-17日本代表。U-17代表の山本、松田、U-19の木下は不在でした。#24の眞城と#21松永は一際小柄で誕生日を調べたら松永は昨日誕生日で13歳、眞城は早生まれの12歳でともに中学1年生でした。若い選手でも積極的に上のカテゴリーで使うメニーナの姿勢には感服です。
審判団の仕切りが悪く、キックオフは予定より1分遅い11時1分(TBSラジオの時報で確認)、日テレ・メニーナが火ぶたを切ります。

開始早々から日テレ・メニーナはボールポゼッションを上げ試合の主導権を握ります。昨年に比べるとDFラインでボールを回すというより、縦にもスルーを入れてくる作戦。早稲田ア女は、そこをDFラインとボランチでパスコースを読みインターセプトを試みます。
早稲田ア女は、「専守速攻」を目指しており、まずは守りを重視、カウンターアタック狙いのリアクションサッカーで挑みました。まずは守りで小さな隙も作らないように慎重に戦います。
それでも、日テレ・メニーナは、眞城と松永にボールが渡ると二人の抜群のキープ力を起点に早稲
田ア女ゴールに迫ります。早稲田ア女は、彼女らがボールを持つと1人では対抗できないので2人で対処しました。そこで何とか潰すという形が続きます。
早稲田ア女のGK鈴木がパスをメニーナ選手に渡してしまうとんでもないミスがありましたが、コーナーキックに逃れて事なきを得ました。
虎視眈々とカウンターアタックを狙っていた早稲田ア女が、ようやく22分にチャンスを掴みます。素早くフロントコートにボールを運び右サイドから崩しました。高橋、並木、廣澤とパスを繋ぎ走りこんだ高橋がクロス、そのボールを受けたのは左サイドから走りこんだ松本、押し込んで先制します。してやったり、と言わんばかりのカウンター攻撃。日テレ・メニーナは、優勢のためか少しセーフティーの意識が足りませんでした。
先制されても日テレ・メニーナは攻めの方針を変えません。むしろ1点のビハインドにますます攻勢を強めます。
34分には自陣ゴールに身体を向けてボールをキープしていた早稲田ア女の松本がノンビリしすぎた隙をつき、ボールをスチールした日テレ・メニーナは素早くアタッキングサードにドリブルで入りクロス、大沢がシュートを放ちますが上にふかします。
35分にも日テレ・メニーナは右サイドにオーバーラップした柏村がクロス、土方がシュートしますが、これも上に外します。
畳み込むように37分、日テレ・メニーナは岩﨑が中央からドリブルシュート。枠に飛びません。
43分には右からのクロスを受けた安積が左中間からシュート。ボールは正確に枠を捉えましたが、早稲田GK鈴木がファインセーブを見せ、事なきを得ました。
こうした大ピンチを凌いだ早稲田ア女。ピンチの後にはチャンスが来ます。44分、メニーナCKのクリアボールからカウンタ―アタック、ボールを拾った松本が中央をドリブルで切り裂きます。日テレ・メニーナDFが必死の追走。なんとか2人のDFが追いつき間に合ったかと思った瞬間、松本は右にフォローした廣澤に一度パスをはたき日テレ・メニーナのゴール前に侵入。廣澤は強烈なシュートを放ちますが、メニーナGK野田がセーブ。そのリバウンドを松本が拾い落ち着いてシュートを決めました。再び狙い通りのリアクションサッカー。メニーナに攻めるだけ攻めさせておいてのリアクションは、まさに理にかなった絵にかいたようなカウンターアタックでした。
アディショナルタイムは1分5秒。ハーフタイムを迎えます。
前半のスタッツは、コーナーキックが7-1、フリーキックが3-0、シュート数は7-6。数字的には日テレ・メニーナが圧倒していますが、スコアは0-2。これがサッカーの面白いところです。

前半は、お互いの持ち味、意図通りの試合運びで選手交代なしで後半に臨みます。後半も日テレ・メニーナは、なかなかピッチに現れません。レフェリーは急がせているようですが、メニーナはマイペースでレフェリーの指示通りに動かず、またしても遅れての後半スタートです。
後半に入っても日テレ・メニーナは、ますますボールポゼッションを上げ早稲田ア女攻撃ゴールに迫ります。
6分、土方がシュート。早稲田ア女GK鈴木ががキャッチ。
11分、大山がバイタルエリアからシュート、GK鈴木がキャッチ。
12分、日テレ・メニーナの古川将大監督が先に動きます。DF安積を木村(日テレ・メニーナセリアス)に交代。木村をFW左翼に入れて、伊藤を左SBに下げました。
20分、FKから大山が直接ゴールを狙いますが、これもGK鈴木がキャッチ。
24分には、ペナルティエリア近くからのFKを大山がシュート、壁に当たったリバウンドを後藤がシュートしますが、わずかに右に外れます。
25分、岩﨑がシュート、GK鈴木がキャッチ。まさに日テレ・メニーナ怒涛の攻めです。
早稲田ア女も良く耐えました。虎視眈々とカウンターアタックの機会を狙うのですが、そのきっかけも作れません。もう1点奪えていれば駄目押しでした。
27分、日テレ・メニーナは早稲田ア女陣深くに逆襲で攻めシュート、GK鈴木がセーブしますが、こぼれ球を競った際に早稲田ア女DFの反則を誘います。レフェリー(関東女子リーグのHP公式記録にはレフェリー名の記載がありません。レフェリーの名前は残したほうが良いと思います)は迷わずフォイッスルを吹き、ペナルティスポットを指さしました。
このPKを柏村がきっちり決め、1点を返した日テレ・メニーナ。反撃の狼煙は上がりました。
ただ、メニーナは急ぐことはなく、「このまま攻めていれば残り15分間で絶対に追いつける」という確信があったのでしょう。真綿で早稲田ア女の首を絞めるように急がず攻め立てます。
29分、早稲田ア女の川上嘉郎監督(横浜緑が丘)も動きます。MF並木を阪本(大商学園3)に交代。
36分、メニーナは12歳ながら頑張ってきた眞城を樋渡(上北沢SC)に交代します。
38分、とうとうその時がやってきます。日テレ・メニーナは左サイドを木村がドリブルで切り裂き
クロス、中に詰めた土方が確実にシュートを早稲田ア女ゴールに押し込みました。2-2と試合は振り出しに戻ります。
ここからが本当の勝負。早稲田ア女も意地を見せます。40分、村上がバイタルエリアからシュート。メニーナGK野田がキャッチ。
43分にはメニーナは中央の岩﨑が右サイドの樋渡にパス、樋渡は早稲田ア女DFの裏に走り込みシュート、ゴール成ったかと思われたのですが、早稲田ア女のブラフ・シャーンが戻ってゴール寸前でクリア。逆転は許しません。
直後に早稲田ア女は、MF高橋に替えて荻原(常盤木学園3)をピッチに送ります。櫓の上から、
「荻原、点取ってこい」と声がかかります。
しかし、メニーナの攻勢は緩みません。アディショナルタイム表示は3分。
45+2分、メニーナは中央の大山が右サイドをオーバーラップした柏村にパス。柏村がドリブル、早稲田ア女ゴール前にラテラルなクロス。ファーサイドに走りこんだ土方が滑り込みますが僅かに間に合わず。早稲田ア女の心肝寒からしめるプレーでした。
アディショナルタイム3分7秒、タイムアップのフォイッスルが鳴りました。
公式記録のスタッツは、シュート数19-9、コーナーキック9-2、フリーキック6-2。スコアは2-2。日テレ・メニーナが圧倒していました。早稲田ア女、良く引き分けました。数字は便利ですが無力。
フランスでは女子ワールドカップが開幕していますが、速さ、高さ、強さでは劣るものの個人のテクニック、戦術などはワールドカップに勝るとも劣らない内容でした。高倉麻子にも見せたいほどのサッカーでした。
このクラスでのクォリティーの高さから、選手層の薄さは気になるものの、将来の日本女子サッカーは明るいと言わざるを得ません。
勝点1ずつを分け合った両チーム。早稲田ア女は勝点を14に伸ばして群馬ホワイトスターに並びましたが、得失点差で2位。ホームでの直接対決が残っている(6月30日、ここまでホワイトスターはア
ウェーに弱い)ので逆転は可能です。現在、2部降格圏内の日テレ・メニーナにとっても貴重な勝点1になったと思います。
後期は6月23日にスタートします。今日の試合の決着をつけるべく早稲田ア女とメニーナの再戦も7月28日に予定されています。刮目して待ちたいと思います。

試合の余韻を楽しむ余裕もなく自転車で武蔵野陸上競技場を目指します。午後1時キックオフでJFL第10節、東京武蔵野シティFC vs.松江シティFC戦が行われました。
競技場に着くころ、キックオフのフォイッスルが鳴りました。
報道受付で、
「すいません、遅れて」と言ってADカードを受け取り、おっとり刀で記者席へ。なんと後藤健生さんがいらっしゃる。
「この試合が終わってから仙台に行くんですか?」と問うと、
「いや、行かない。この試合の方が面白そうだから」と一流のジョークでかえしてくださいました。
JFLは第9節を終えてソニー仙台が勝点20でトップ。2位がHonda FCで東京武蔵野シティが勝点18で3位です。上位2チームは企業クラブのアマチュアでJリーグを目指していません。つまり現在J3レースの先頭を走っているのが東京武蔵野シティです。
開幕2連勝で好スタートを切った東京武蔵野。そのあと上位対決で3連敗しましたが、その後4連勝。特に前節、一時首位に立っていたFCマルヤス岡崎をアウェーで(しかも苦手の土曜日開催)2-1と競り勝ち「奇跡ですよ」(池上寿之監督談)というほど好調です。
一方の松江シティーは、開幕以来勝ち星なしの勝点3で最下位。今年、地域リーグから上がってきた新興です。ホームで絶対に勝たなければならないチームでした。

東京武蔵野シティFCのスターティングラインアップは、GK臼井(流経大柏)。DF大竹(流経大柏)、金守(四日市中央工)、寺島(流経大柏)、金井(鹿島学園)。MF岩田(川崎U-18)、高(尚志)のダブルボランチ、右翼が本田(新潟工)、左翼が水谷(暁)、トップ下が澤野(横浜創英)。FW石原(市立船橋)。4:2:3:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先。
対する松江シティFCの先発は、GK船川(アミーゴス鹿児島U-18)。DF田中優(四日市中央工)、石津(広島ユース)、筒井(葛飾野)、長谷川(高崎経大付)。MF酒井(草津東)、田中謙(大社)のダブルボランチ、右翼が佐藤(札幌光星)、左翼が礒江(鳥取U-18)、トップ下が宮内(YSCC U-18)。FW中井(東海大五)。4:2:3:1の布陣です。
午後1時、先立圭吾レフェリーの笛で東京武蔵野のキックオフで試合開始。

続く

[結果]
関東女子リーグ第6節
日テレ・メニーナ 2-2 早稲田大学ア式蹴球部女子(前半0-2)

日本フットボールリーグ第10節
東京武蔵野シティFC 1-1 松江シティFC(1-0)

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