SSブログ

名古屋ウイメンズマラソン2020を取材。

6時起床。
雨が降っています。

大阪国際女子マラソンんで2時間21分47秒の好タイムを出し、オリンピックに一番近いところにいる松田瑞生は何を思うのか?

朝のルーティーンだけ済ませます。
NHKで神戸新聞が若い記者に神戸淡路大震災の記憶をどう繋げていくかというドキュメントを流していました。あれから25年。歴史は繋がっていくのです。

6時58分、実家の最寄駅・名鉄新川橋駅を出発。
金山で市営地下鉄の乗り換えますが、例年だと市民ランナーで満員になるのに、今日は閑散としています。今日のレースは2万人の市民ランナーがいません。

8時、プレスセンター着。
昨日、机に名刺を貼っておいたので、1席確保でしました。さすがにレース当日の今日は、記者たちの出足も早い。
メールを確認したり、記事を書いたりしてスタートの9時10分を待ちました。

気温7.5度、小雨。スタートラインについたのは116名(うちペースメイカーが5名)。
予定通り9時10分にスタート。
ペースメイカーは1km3分21秒。予想タイムは、大阪の松田のタイムを上回る2時間21分22秒。
2kmでペースメイカーのボルネス・ジェプキルイが足の故障で離脱。難しいレースだと実感しました。
5kmは16分41秒で通過。予想通りのペースです。
有力選手では、清田真央(スズキ浜松AC)が離脱(第2グループ)したくらい。有力選手は第1グループに入っています。
10kmは33分19秒で通過。シャーロット・バリュー(イギリス)、岩出玲亜、ユヌス・チュンバ(バーレーン)らが先頭を引っ張ります。
12km付近でベッツィ・サイナ(ケニア)が棄権。
雨がやや強くなりました。
15kmは50分12秒。給水で岩出が遅れだします。ディフェンディング・チャンピオン、ナミビアのジョハネスも遅れだしました。
福士加代子、岩出玲亜も遅れだしました。
先頭グループの中では一般参加の佐藤早也加の健闘が目立ちます。
20kmの通過タイムは1時間6分50秒。一度落ちたペースが戻ってきました。
ハーフは1時間10分26秒、25kmは1時間23分29秒。若干ペースが落ち始めます。
すると29kmで一山(ワコール)は永山忠幸監督の指示を受けてペースメイカーの前に出ます。安藤、佐藤もついていきます。
30km1時間40分30秒。一山が給水ポイント前からペースを上げます。ユニス・チュンバ(バーレーン)リオ・ノリポ(ケニア)を引き離しにかかります。一山は濡れたレッグウォーマーを外して投げ捨てした。シドニー・オリンピックの高橋尚子もサングラスを放り投げて、
「ここからいくぞ」と意思表示をしましたが、それと同じです。
30kmすぎから1km3分14秒のペースを1km、2km、3kmと続けていきます。ついには3分11秒にまで上げます。さしものチュンバ、ノリポも追いつけません。安藤、佐藤も圏外に去りました。
34kmの上り坂も1km3分16秒でクリア。昨年の酷寒の東京マラソンを経験している一山、今日くらいの気候なら屁でもないのでしょうか。
35kmを1時間56分45秒、40kmを2時間13分16秒でクリアした一山は独走状態。あとは記録だけが相手でした。
無観客の名古屋ドームに入ってきた一山。関係者の拍手だけが響き渡ります。
フィニッシュタイムは2時間20分29秒。なんと野口みずきが2003年の大阪国際女子マラソンでマークした国内日本人記録を17年ぶりに破る大記録。日本女子歴代記録でも4番目の記録。もちろん大会新記録です。文句なしで東京オリンピック内定です。

ゴールの瞬間は、プレスセンターを飛び出てドーム内のフィニッシュを見ました。名古屋は6大会連続でオリンピック代表選手を出していますが、やはり今年も裏切りませんでした。取材冥利に尽きます。

例年ですとプレスセンター内に雛壇を作り、そこで記者会見が行われるのが恒例ですが、今年はドームの3塁側に特設会見場が設けられました。新型コロナの影響です。
最初は、日本陸連の会見。瀬古さん考案のMGCは、選考までは成功と言えます。オリンピック本場で日本選手がメダル獲得、悪くても男女6選手のうち1人くらいは8位入賞しなければ大成功とは言えないでしょう。いま少し評価するのは待った方が良いと思います。

1時から表彰式があり、選手の記者会見はその後から。
まず2位の安藤智香と永山忠幸監督が登壇。安藤は、2017年の名古屋ウイメンズマラソンで2時間21分36秒の歴代4位(当時)の記録で優勝、鮮烈なデビューを飾りました。それから長い間スランプに陥っていましたが、ようやく今日2時間22分41秒の記録を出し、復活の兆しを見せました。
安藤も一山もワコールの所属ですから永山監督にとっては「わが世の春」といった感じでしょう。

ドーピングが終わった一山が、途中から安藤に変わり壇上に上がります。
かなり早いペースのレースでしたが、一山は、
「29kmまではジョッグ感覚で走れました。永山監督の”鬼鬼メニュー”のおかげです。そして30kmすぎが勝負かと思ったのですが、だいたい30km直後の給水で外国人選手はペースを上げることが多いので29kmあたりからペースを上げて離しにかかりました。それ以降、独走になっても今日は苦しくなったことはなく、早くゴールしたい、という気持ちだけ。34kmの登りも試走で2回ほど走っていたし、大したことはなかった。今日は思っていた通りに走れた。雨も昨年の東京を経験していたので、大丈夫でした」と余裕の受け答え。
永山監督は、
「一山は、高校2年の時にワコール入りが決まったのですが、それまで私は一度も見たことがなかった。オリンピックに行きたい、と入る時から言っていたが、なかなか結果が出すに”なんでだろう”と私自身が悩んだもの。MGCの時は、戦略的にチームワコールの捨て駒にしてしまったのですが、その後厳しい練習についてきてくれて調子も上がっていたので今回はやってくれるだろうと思っていました」
としてやったりという表情。
福士に続いて5回連続のオリンピック代表を出した満足感はあったようですが、
「まだメダリストも出していないし、私が監督になってから駅伝での優勝もなし。藤田さん、武富さん、小出さんなどの名監督に1歩でも近づきたい」と語りました。

2時40分、記者会見は終了。
その後、プレスセンターでお仕事。
大会事務局から沿道でマラソンを見た人が2万5000人もいたと発表がありました。昨年は38万人くらいだったらしいが、今日は雨もかなり降っていたし、日本人のマラソン好きも大したものですね。
でも、名古屋は東京以上に「沿道での観戦はご遠慮ください」と広報していましたけど。
まあ、無事に終わってよかった。今日は国際女性DAYでした。
それに相応しい行事なのですが、新型コロナ騒ぎでそれも吹っ飛んだわけです。

午後5時過ぎに荷物をたたんで退散することにしました。
6時30分帰宅。
昨夜は暖かかったけど今日は寒い。なかなかすんなり春にはなりそうにもありません。
そんなスポーツ三昧でした。
<了>
nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。