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サッカー第70回早慶定期戦を取材。ユニバサッカー男子も日本は決勝進出。

前夜来の雨は、午前中にはなんとか上がったようです。

午前中、ネットサーフィンをしていたら、ナポリで行われているユニバーシアード男子サッカー準決勝の結果が上がっていました。
日本代表、イタリア代表と3-3の引き分けの末、PK方式で5-4、決勝戦に進んだようです。ユニバーシアードは、1日おきのスケジュールで行われるため準決勝までは延長戦が無く即PK方式。前半1-1で後半3-1とリードしながらアディショナルタイムで追いつかれたようです。その流れだと負けるのが普通ですが、良く勝った(正しくは勝者扱いになった)ものです。
決勝の相手は、ロシアを2-1で破ったブラジル。ぜひツーロンの仇をナポリで討って欲しいもす。14日(日)午前4時からオリンピックチャンネルでライブ配信があるそうです。

雨も上がり、気温も低かったので、自転車で1時前に家を出て等々力スタジアムに向かいます。
2時45分、霧雨の中、等々力スタジアム着。
事前に取材申請を済ませておいたのでスムースにADカードをゲット。J1リーグの時のメディアルームが、チアリーダーの控室になっていたので、即メディア席へ。
スタートリストが、なかなか出ず、キックオフの10分前くらいにようやく手にできました。

早稲田大学ア式蹴球部女子のスターティングラインアップは、GK川端(十文字3)。DFブラフ・シャーン(スフィーダ世田谷ユース1)、小林(JEF千葉レディース4)、黒柳(聖和学園)、中田
(日ノ本学園4)。MFアンカーが中條(JFAアカデミー福島4)、右翼が阪本(大商学園3)、左翼が高橋(日ノ本学園1)、トップ下右が高瀬(JEF千葉U-18・4)、左が並木(藤枝順心2)。FW土居(ちふれASエルフェン埼玉4)。4:1:4:1の布陣です。(カッコ内)はユース年代の所属先、数字は学年。
対する慶應義塾大学ソッカー部女子の先発は、GK尾崎(多摩4)。DF佐藤(十文字3)、奥本(浦和ユース4)、中井(作陽2)、庄司(聖和学園4)。MF小川(神村学園2)、足立(大坂桐蔭4)のダブルボランチ、右翼が松本(常盤木学園4)、左翼が勝木(大和4)。FW山本(横須賀シーガル3)、鈴木(十文字3)。中盤ボックスの4:4:2の布陣です。
日本時間の明日早朝、午前4時キックオフのユニバーシアード・ナポリ大会女子決勝・北朝鮮戦で戦う日本代表に早稲田の村上(十文字3)、松本(十文字3)と、慶應義塾の工藤主将(日テレ・メニーナ4)の3人が遠征中です。残念ですが、仕方ありません。
午後3時30分、スリッピーなピッチで桐原純子レフェリーが笛を吹き、早稲田のキックオフで試合が開始されます。

今季、早稲田は関東女子リーグで10節まで終えて首位を走っています。このまま取りこぼしがなければ不滅の11連覇。一方の慶應義塾は今季から2部に降格。1年で1部復帰を目指していますが、ここまで9節を終えて暫定7位(最下位)です。消化試合数が少ないので本当の意味での最下位ではないのですが、下位の2部で苦戦しています。当然、早稲田の優位は動かないのですが、試合早々は慶應がロングボールをオープンスペースに放り込んで試合を有利に進めます。
早稲田ア女は、少し様子見という感じで受け身に回ってしまったような感じでした。
しかし、時間が経つにつれて、徐々に早稲田ア女がボールポゼッションをあげて優勢に試合をすすめるようになります。
7分、早稲田ア女が左からのコーナーキックのチャンス。中條が蹴ったボールを小林がヘディングシュート。惜しくも右に外れます。
慶應ソ女がコーナーキックに逃げる回数が増えていきます。
9分、早稲田ア女が今度は右からコーナーキック。中條が蹴ったボールをブラフ・シャーン(慶應ソ女のブラフ・フェイとは双子の姉妹です)がヘディングシュート。慶應GK尾崎の正面に。
なんとか攻められながら均衡を保った慶應ソ女でしたが、21分に均衡が破れます。早稲田ア女、再び右コーナーキックのチャンス。中條の蹴ったボールを並木がヘッドで折り返すと、右に詰めた小林が足で押し込み先制します。慶應ソ女サイドは小林の位置がオフサイドではないか、と抗議しましたが認められず、桐原レフェリーは、アシスタントレフェリーと協議の結果ゴールを認定しました。まあ、たしかに微妙な判定でした。
先に点を奪いたかった慶應ソ女。ゲームプランが狂います。
34分、早稲田ア女は並木からのパスを受けた中條がバイタルエリアから思い切ったミドルシュート。これがものの見事に決まりました。2-0。
ようやく早稲田ア女の攻撃が機能しだします。慶應はソ女は、試合当初のように攻められなくなりました。
このままハーフタイムを迎えるのかと思われた45分、早稲田ア女はコーナーキックからチャンスを掴みます。左から中條が蹴ったボールをファーの小林が頭で折り返し、土居が落ち着いて決めました。3-0とリードが開いてアディショナルタイムはなくハーフタイムを迎えます。
前半のシュート数は11-1、コーナーキックは7-0。早稲田ア女が一方的に押しました。

後半あたまから両チームが動きます。
早稲田ア女はMF阪本を田中(セレッソ大阪堺レディース4)に、高橋を山田(大商学園4)に交代。
慶應ソ女はDF庄司をブラフ・フェイ(スフィーダ世田谷ユース1)に、MF勝木を高橋(常盤木学園1)に2枚替えしました。

早い時間帯に1点を返し反撃の狼煙を上げたい慶應ソ女でしたが、守りの集中力が上がる前に失点してしまします。
1分、早稲田ア女の土居が中盤でボールを拾いミドルシュート。慶應ゴールに吸い込まれていきました。4-0。決定的な1点になりました。
この4点目で目が覚めたのか、ようやく慶應ソ女の攻撃にスイッチが入ります。
8分、早稲田ア女の川上嘉郎(横浜緑が丘)が2枚替え。DFブラフ・シャーんを源関(常盤木学園4)に、MF並木を森田(JFAアカデミー福島4)に交代します。
12分、慶應ソ女は早稲田陣ペナルティエリア近くのフリーキックのチャンス。鈴木が直接ゴールを狙いますが、上に外れます。
21分には。中央からのパスを右タッチライン際で受けた佐藤がドリブルで中に切れ込みシュート。正確に早稲田ゴールの枠を捉えますが、早稲田ア女GK川端が横っ飛びしてセーブ。コーナーキックに逃れ事なきを得ます。
27分、慶應ソ女の伊藤洋平監督も動きます。MF松木を高月(村田女子2)に交代。
33分には早稲田ア女が殊勲のFW土居を秋山(八王子学園4)に交代しました。リザーブで4年生の5人は全員最後の早慶戦に出場を果たしました。
40分、早稲田ア女の守りの集中力が切れかかった時、ようやく慶應ソ女の攻撃が実ります。高橋から出たスルーパスに追いついた山本が早稲田DFを振り切りGK川端と1対1に。山本は落ち着いて早稲田ゴールにボールを流し込み一矢を報いました。
42分、慶應ソ女はDF佐藤を清水(文教学院3)に、奥本を藤田(SOCIO FC2)に交代。
最後まで試合を捨てずに健闘した慶應ソ女でしたが、それ以上は得点できませんでした。
アディショナルタイム13秒。タイムアップを迎えます。

今年も慶應ソ女は、早稲田ア女に勝てませんでした。これで対戦成績は早稲田ア女の14勝0敗4分けとなりました。
しかし、慶應ソ女も最初のころは同好会に毛が生えたような(失礼)チーム状況でしたが、最近はユースクラブや高校サッカーの強豪出身の選手も増えてきました。早稲田ア女と遜色ありません。もちろん、早稲田ア女に進むのがレギュラークラスで慶應ソ女に進むのはリザーブ選手かもしれませんし、早稲田にはスポーツ選手の入学試験優遇がありますが、慶應義塾には一切スポーツ推薦はないと聞いています。AO入試でスカウティングしているそうです。そうしたアドバンテージが早稲田ア女にはあります。
しかし、今日の選手交代でもわかるように、早稲田ア女は4年生のお別れ試合的要素が強かった早慶戦。慶應ソ女は積極的に若手を使い経験値を高め将来に賭けました。近い将来、慶應ソ女が早稲田ア女を破る日が必ず来ると思います。
そして、もし今日の試合、工藤選手が居たら慶應ソ女は何点か失点を抑えられたように思いました。選手層の厚い早稲田ア女は、村上と松本がいなくても影響は少なかったと思います。が。慶應ソ女にとって工藤は攻守の要。彼女がいたらここまで点差は開かなかったような気がします。
さて、早稲田ア女は中1日で関東女子リーグの神奈川大戦が、慶應ソ女は中2日で関東女子リーグの武蔵丘短大戦があります。この試合も刮目して待ちたいと思います。ユニバー代表は明後日の夕方
帰国します。工藤選手は次の試合に間に合いますが出場するのか。楽しみです。

男子の試合まで1時間ほど時間があいたので、スタジアム2階にあるサロンで行われていた懇親会に顔を出してみました。ジャーナリストの大先輩で慶應ソッカー部OB財徳健二さんにお逢いするためです。最近、すっかり取材現場でお会いすることが少なくなってしまったので、この機会にご挨拶をしておこうと思ったのです。
財徳さんにお会いすると開口一番、
「おお、白髭君。ナポリには行ってねえのかよ」と言われました。
「すいません。本当は行きたかったのですが……」と答えると、
「じつは、工藤真子がナポリに行く直前に電話をくれてさ。台北に取材に来てくれた記者さんは今回もナポリに来てくれるのですか? と聞かれたんだよ」
驚きました。工藤選手、私の事を憶えてくれていたんだ。
「ああ、やっぱりナポリに行くべきだった」と深い後悔に苛まれたスポーツ三昧でした。

6時30分からは第70回早慶定期戦が行われました。70回なら「クラシコ」と呼んでもいいと思います。
早稲田大学ア式蹴球部のスターティングラインアップは、GK笠原(早大本庄4)。DF牧野(JFAアカデミー福島4)、杉山(三菱養和SCユース3)、大桃(帝京長岡4)、阿部(横浜FMユース3)。MF金田(神戸U-18・4)、鍬先(東福岡3)のダブルボランチ、右翼が神山(真岡4)、左翼が杉田(名古屋U18・2)、トップ下が栗島(流経大柏4)。FW中園(早稲田実4)。4:2:3:1の布陣です。
対する慶應義塾大学ソッカー部の先発は、GK田原(静岡学園3)。DF酒井(慶應2)、沼崎(暁星4)、野村(国学院久我山4)。MF八田(桐蔭学園4)、落合(横浜FCユース4)のダブルボランチ、右翼が多嶋田(国学院久我山4)、左翼が橋本(横浜FCユース2)、トップ下右が山田(藤枝東)、トップ下左が福岡(済美3)。FW松岡(FC東京U-18・3)。3:4:2:1の布陣です。

予定より2分遅れて午後6時32分、松澤慶和レフェリーの笛で早稲田がキックオフ、試合が始まります。
今季、早稲田は関東大学リーグ1部ながら9位(12チーム中)と不振。一方の慶應義塾は2部所属ながらトップを走っています。そんなにチーム力に差があるとは思いませんでした。そもそも早慶戦には「弱い方が勝つ」みたいなジンクスもあり、好勝負を期待しました。
実際、試合展開は期待にそぐわず、一進一退の展開が続きます。

続く

[結果]
第18回早慶女子サッカー定期戦
早稲田大学ア式蹴球部女子 4-1 慶應義塾大学ソッカー部女子(前半3-0)

第70回早慶サッカー定期戦
早稲田大学ア式蹴球部 1-0 慶應義塾大学ソッカー部(前半1-0)


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